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よし、じゃあ、いってこい
妖怪病院と書かれている看板がある病院には必ず名医が最低一人いる。
「先生! 百号室のはらだしが脱走しました!」
「そうか。あのトラップを突破したのか。やるな」
「感心してる場合じゃありません! 早く捕まえないとまた悪酔いしてしまいます!!」
「人間にはあまりオススメできないが酒はあいつにとってなくてはならないものなんだよ。だから、もう好きなようにさせてあげた方がいいと思うんだ」
「そうですか……。ですが、私はこれ以上あの患者が壊れていくところを見たくありません! なので私は今からあの患者を連れ戻しに行きます!!」
「そうか。分かった。よし、じゃあ、いってこい」
「はい!!」
「……行ったな。よし、一応あいつに電話しておこう。何かあったら困るからな」




