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ヨモツヘグイッ!!

 僕は文字の力で世界を『修復』した後、次の日に備えて早めに眠りについた。


「……おっ、朝か」


 今日は朝からいい天気だなー。よし、じゃあ、身支度するか。

 登校中、道に迷っている幼女と遭遇。


「ねえ、お兄ちゃん」


「なんだ? 夏樹なつき


「お兄ちゃんのクラスの担任ってずっと日替わりだよね?」


「まあ、そうだな。えーっと、たしか僕のクラスの担任は宇宙バリアとかタイムパトロールとかギャラクシーポリスとかに妨害されてるせいでなかなか学校に来られないんだったかな?」


「それって別の宇宙から私たちの学校に来ようとしてるってこと?」


「まあ、そうなるな」


「で、それが今私たちのすぐそばにいると」


「そうなのかなー。まあ、うちの学校の教員が全員持ってる破魔の効果がある塩が入ってるお守りを首から下げてるから多分そうなんだろうなー。というか、あんな娘が先生だったら絶対目立つだろうからほぼ確定だな」


「すみませーん! 人妖共学校はどこにあるのでしょうか?」


「この道をまっすぐ進んでください。校舎がある方に進んでいけば校舎が目の前に現れますから」


「へえ、そうなんですか。すごいですねー」


「まあ、僕たちその学校の生徒なんですけどね」


「あっ! そうなんですか! じゃあ、一緒に登校しましょう」


「そうですね。夏樹なつき、行くぞ」


「はーい!」


 うーん、この人は特に問題ないな。問題があるのはこの人の背後にいる深海魚を全部組み合わせたかのような見た目の守護霊だな。


「お兄ちゃん」


「分かってる。こいつが何かしようとしたらどうにかするよ」


 こいつの霊力は銀河一つ分くらいか。でも、有害なもの以外は全部無視してるな。


「あっ、蚊だ」


「ヨモツヘグイッ!!」


 見た目が怖い守護霊はそう言うと口から赤い汁を出した。それが蚊に触れると蚊はあの世に行ってしまった。


「え? 蚊? どこですか?」


「あー、大丈夫です。もういなくなりました」


 この世から。


「そうですか。あっ! もしかしてあれがそうですか?」


「あー、そうです。あれが僕たちが通ってる学校です」


 ん? なんか校門に特殊部隊がいるな……。僕何かしたかな?


「あっ! みなさん! いつもお疲れ様です!!」


「こ、これ以上近づくな!!」


 声が震えてるな……。


「え? どうしてですか? 私、何か悪いことしましたか?」


「あなたは悪くない! 悪いのはその化け物だ!」


「化け物? そんなのどこにいるんですか?」


 守護霊は基本、本人には見えないんだよなー。


「みなさん、聞いてください! 何かあれば僕が……星の王がどうにかします!!」


「承知しました! 総員撤収!!」


『了解!!』


 隊員たちは皆ほっと胸を撫で下ろしながらその場からいなくなった。


「さぁ、行きましょう」


「え? あー、はい、分かりました」


 はぁ……どうしていつもこうなるんだろう。

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