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ホワイトクリスタル

 宇宙から飛来したロボット兵たちが地球を完全制圧しかけた時、謎のロボットが彼らに攻撃を開始した。


「ピーガガ。総員、ただちにやつを破壊せよ」


『ラジャー』


「ヒュミリウムフィールド展開」


「ピーガガ。全身に異常発生。もうすぐ全機能が停止します。たす、けて……」


 その頃、ゴウダツ星人が乗っている巨大宇宙船内部では。


「な、なんだ? これは」


「星の王はまだ眠っているのだろう! 何なんだ! あのロボットは!! なぜこれまで無敗のロボット兵たちが糸が切れた操り人形のようにバタバタと倒れているんだ!!」


「我々に勝ち目はありません」


「諦めるな! まだ我々は負けていない!!」


「まだ気づいていないのですか? あのロボットはヒュミリウムを使っています」


「それがどうした!」


「我々はあれに対抗できる兵器を持っていません。故に」


「まだだ……まだ我々は戦える! 船内にあるロボット兵を全て出撃させろ! あのロボットを破壊しない限り我々は永久に任務を完遂できない!!」


「そうだね」


「う、うわあああ! で、出たー!!」


「我々は降参します。そして二度とこの星に危害を加えないと約束します。もし約束を破ったら我々の星を滅ぼしてください」


「ダメだ! そんな約束できるか!!」


「そうなの? じゃあ、今すぐあなたたちとあなたたちの星を破壊するね」


「お待ちください。私は降参します。なので私だけは助けてください」


「き、貴様ー! 降参は死と同義だぞー!!」


「私は推しと死にます。では、私はこれで」


「お、推し? 推しとはなんだ? おい! 待て! 行くなー!!」


「で? 私はどうすればいいの? 星を破壊すればいいの? それともこの船を破壊すればいいの?」


「どちらも破壊してください」


「分かった。ヒュミリウムキャノン、発射」


『うわあああああああああああああああああ!!』


「終わったね」


「終わりましたね」


「ところであなたとこのロボットの名前はなんですか?」


「私の名前はレイナ。レイナ・ヒュミリム。この子の名前はホワイトクリスタル」


「そうですか。どちらもかわいらしい名前ですね」


「まあね。じゃあ、帰ろうか」


「そうですね」


 あー! 怖かったー! 推しが死ぬ前に死ぬかと思ったー!! 地球で生み出されたホムンクルスでよかったー! 博士まだ生きてるかなー。まあ、自分の体たくさん作ってたから生きてるだろうなー。さぁ、早く帰ろう。

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