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僕と落とし物とパーティー
んー? なんだ? あれ。道に何か落ちているのに気づいた僕はそれを手に取り、手で汚れを払う。
「これは……マラカスだな」
なんでこんなところに落ちてるんだろう。
「よし、とりあえず交番に届けよう」
僕が交番に行くとタヌキがいた。
「あっ! オイラのマラカスだ!!」
「そうだったのか。はい、どうぞ」
「ありがとう! お礼にパーティーに招待するよ!」
「いいのか?」
「あんたはパーティーの出し物で使うマラカスを見つけてくれた。だから、あんたはパーティーに参加しても問題ない」
「そうか。じゃあ、お言葉に甘えて」
「よし! 決まりだな! じゃあ、行くか!!」
「ああ」
タヌキたちのパーティーは夜まで続いた。昔はもっと頻繁にこういうのがあったそうだが、今ではあまり見なくなった。少しずつでいいから今より自然とうまく共生できるようになるといいな。




