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地獄帰りにコンビニに寄ると
地獄帰りにコンビニに寄ると強盗がいた。
「う、動くな! 動くと頭ふっ飛ばすぞ!!」
銃の弾で死ねなくなったのはいつだったかな……。
「手が震えてるよ。もしかしてまだ人を殺したことがないのかな?」
「だ、黙れー!!」
銃口から放たれた弾丸は僕の頬を掠める。うーん、惜しい。
「惜しい。それじゃあ、今度は僕の番だ」
僕は文字の力を使って強盗を『停止』させた。
「みなさん、今のうちに逃げてください。あと店員さんは警察を呼んでください」
「は、はい!!」
僕は警察が犯人を取り囲むと同時に犯人を動けるようにした。
「捕まってたまるかー!!」
まあ、四肢は停止させたままだったから抵抗しようにもできなかったんだけどね。
「店員さん、事情聴取が終わった後でいいのでチキンくんください」
「え? あっ、はい、分かりました」
「ありがとうございます。はぁ……早く家に帰りたいなー」




