盗まれた浄頗梨鏡
ある日、地獄にある『浄頗梨鏡』が盗まれた。
「……違うと思うが犯人はお前じゃないよな? ミスティー」
宇宙怪盗ロイヤルミスティーはそれを否定する。
「私が欲しいのはお前のハートだ。それを盗むまでは何も盗まない」
「そうか。じゃあ、一緒に鏡を探そう」
「ああ!」
「おい、いるんだろ? 出てこいよ、雲外鏡」
「はいはい」
「お前はすでに誰が例の物を盗んだのか知っているな?」
「ええ、まあ」
「だったら、なぜそのことを閻魔大王に言わないんだ?」
「それは口が裂けても言えません」
「言えば僕がなんでもしてやるぞ」
「ほう、では今日一日閻魔大王の代わりをしてください」
「なるほど。閻魔大王がどこかに鏡を隠したんだな」
「はい、そうです。それと閻魔大王は今朝、優曇華の花を見に行っています」
「そうか。まあ、今日は休日だからな。見に行きたいよな」
「ですねー。ということで、今から地獄に行きましょう」
「分かった」
「星の王! 私に何かできることはないか?」
「え? あー、そうだな……じゃあ、ミスティーは今日一日僕の秘書だ」
「了解した!!」
「よし、じゃあ、行くか」
「はい」
「ああ!!」
その頃、閻魔大王ちゃんは。
「かわいらしい花だなー、ずっと見ていられる。来てよかった。代役誰になるかなー、やっぱり雅人かな? 雅人だろうなー」




