表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1436/1941

私は生きている。だから、お前も生きろ

 初代宇宙怪盗と共に放った一撃は『邪悪な宝箱』の邪悪を消滅させた。


「少年、君に頼みがある」


「何ですか?」


「やつを救ってくれ」


「救う? 倒すじゃなくて?」


「やつは『絶望のかけら』だが元からそうだったわけではない。『絶望の粒子』がやつをおかしくさせてしまったんだ」


 バ○キン草とかデ○ルスプリンターみたいなものか。


「なるほど。じゃあ、今日からうちで保護します」


「そうしてもらえると助かる」


 僕は元『邪悪な宝箱』に手を差し伸べる。


「……大丈夫、怖くないよ。ほら、おいで」


「……グゥ」


「よしよし、今までよく頑張ったな。もう大丈夫だ。さぁ、僕と一緒に新天地に向かおう」


「グゥー」


 星の王よ、君には『絶望』を『希望』に変える力がある。故に『絶望』は君を倒そうとするのだ。だが、君はただの『希望のかけら』ではない。たくさんの人に支えられ、支持され、そして愛されている。正直、羨ましいよ。昔の私が今の私を見たらきっと幻滅するだろうが、私はそれで構わない。私は私が選んだ道を進んでいるのだから。


「『邪悪な宝箱』……いや、これからは『善良な宝箱』だな。少年、それがまた邪悪に染まらないように守ってやってくれ」


「はい、分かりました」


「よろしい。あっ、そうそう、君にはこれからも『絶望』を救ってもらいたいのがどうかな?」


「やります。いや、やらせてください」


「ありがとう。だが、植物の力はもう使うな。アレを使いこなすには『希望のかけら』が最低でも三つは必要だ」


「そうですか。分かりました。でも、今日現れた個体より強い個体が現れたらどうします?」


「その時は私や他のみんなと一緒に救えばいいのよ」


「『はじまりの針女はりおなご』の言う通りだ。一人でやるより二人以上でやる方が成功率は上がるからな。では、私はこれで」


「待ってください。ミスティーに自分が無事であることを伝えないんですか?」


「うーむ、そうだなー。では、これだけ伝えてくれ。『私は生きている。だから、お前も生きろ』以上だ。じゃ!!」


「……行っちゃった」


「あいつ、結構多忙だからねー。さぁ、早く家に帰りましょう」


「ああ、そうだな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ