表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1331/1941

海の中

 僕は今、海の中にいる。しかし、それは幻でしかも水面がない。故にここから出るには幻を作っている人物にダメージを与えるか海水がなくなるまで吸い込むしかない。前者は居場所を特定すればすぐに実行できるが後者は時間がかかりすぎる。


「よし、とりあえず幻術使いを探そう」


 探知開始。ん? 僕以外に生体反応がないな。海水と同化してるのかな? いや、違う。幻術使いはここにはいない。僕に見つからない場所にいるんだ。


「とりあえず海を割るか」


 僕は手刀で海を二つに分けると探知する範囲を広げた。

 おかしいな……。僕以外に生体反応がない。これじゃあ、まるで水槽の中の魚だ。ん? 水槽? はっ! そうか! そういうことか!!


「こんな世界……壊れてしまえー!!」


「ひゃああああああああああああああああああああああ!!」


 ビンゴ! 幻術使いの声だ!


「お前が幻術使いか!!」


「な、なんでバレるのー!? というか、どうして自力で幻術を壊せたのー?」


「それはなー、お前の幻術が水槽みたいだったからだ!!」


「あー! そっかー! 私の幻術、水族館に行った後に作ったからその影響受けてたんだったー! もうー! 私のバカバカバカ!!」


「今さら後悔しても遅い! さぁ、僕と戦えー!!」


「やだー! おうち帰るー!!」


「逃がすかー!!」


 やつはどこだ? 近くにいるはずだ。


「おい! そこのメダカ! どこに行くんだ?」


「が、学校に行くところです」


「そうか。気をつけて行くんだぞ」


「は、はいー」


「嘘をつくなー! メダカの学校はー! 川の中だろうがー!」


「し、しまったー! すっかり忘れてたー!!」


「待てー! 逃げるなー!」


「ひいー! 助けてー!!」


「くらえ! 『行き止まり』!!」


「え!? な、何これ!? いきなり逃げ場がなくなっちゃった!!」


「さぁ、もう逃げられないぞ。早く僕と戦え!!」


「い、嫌だー! 戦いたくなーい! 死にたくなーい!」


「何? じゃあ、お前は何しにここに来たんだ?」


「私はただ友好関係を築きに来たんだよー! でも、やり方分からないから、とりあえず幻術を使っただけなんだよー!」


「なんだ、そうだったのか。なら、最初からそう言えばいいのに」


「言おうとしたけど、あなたが私を見つけようと血眼になってたから怖くて言えなかったんだよー」


「そうか、それは悪かったな。じゃあ、とりあえず近くの公園で話そうか」


「は、はいー」


 はぁ……なんか下校中によく狙われるなー。どうしてかなー?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ