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目?
夏樹(僕の実の妹)は土星の女王を黒髪の檻に閉じ込めて、あんなことやこんなことをしている。言葉で表現しようとするとこちらまで痛くなってきそうなので説明はできないが彼女は今それくらいの苦痛を味わっている。
「……もう、やめて……ください」
「地獄に終わりは……ない!!」
「夏樹、もういい。やめてくれ」
「お兄ちゃんは甘いよ。まだまだ地獄はこれからだよ」
「夏樹、土星の女王の目を見てみろ」
「目?」
「ほら、戦意喪失してるだろ? これ以上やるとやーちゃん、夜刀神より酷いことになるぞ」
「人格崩壊より酷いことになるってこと?」
「ああ」
「そっか。じゃあ、今回はこれくらいで終わりにしようかな」
「ありがとう、夏樹。お前は優しいな」
「そうかな?」
「ああ、そうだとも。なあ? 土星の女王」
「はいいいいい!!」
こうして土星の女王は首の皮一枚で助かった。彼女は心身共に大ダメージを受けていたが奇跡的に助かった。おそらく星の王じゃなかったら今頃死んでいただろう。




