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空を飛ぶ練習
休日の朝。僕がフーリン(フリカムイという巨鳥の雛鳥)を探していると庭の方からフーリンの鳴き声が聞こえてきた。僕が一階のリビングから庭に向かうとそこには空を飛ぶ練習をしているフーリンがいた。
「フーリンは頑張り屋さんだね」
「ピヨピヨ!」
僕の存在に気づいたフーリンは僕の足元まで駆け寄ってきた。
「よしよし。続きは朝ごはんを食べてからにしようか」
「ピヨピヨ!」
「よし。じゃあ、行こうか」
フーリンは僕の手の平の上に乗るとじーっと青空を見つめ始めた。大丈夫。君はどの鳥よりも高く飛べるようになるよ。だって、君はフリカムイなんだから。




