暗闇の支配者
ラピモスはただの尖兵ではなかった。やつらは人々から不安や恐怖を集め、それをマリアナ海溝に送っていた。マリアナ海溝で眠っているやつを目覚めさせるために……。
「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
やつは嘲笑と共に現れた。やつの体から常時吹き出している暗闇は海や空を覆い隠すだけでなく電子機器を壊したり触れただけで人を絶命させる力がある。
「ジェノサイダー! 今すぐこの星から出ていけ!」
「断る!!」
「なぜだ! お前が暴れなくてもそのうち人間は勝手に滅ぶ!! だから」
「黙れ! 私の邪魔をするな!!」
「そうか。じゃあ、今ここでお前を倒すしかないな!!」
「やってみろー!!」
やつは海の生物を生きたまま無理やり合体させているため、やつの本体がどこにいるのか分からない。この暗闇さえなければどうにかなるんだが。
「ステラ、お前の光使わせてもらうぞ」
ステラの光を僕の体の中で増やすことである程度暗闇を無視して戦うことができる。だが、やつは常にいろんな海の生物と無理やり合体しているため、どんどん強くなっていく。
「くそ! いくらダメージを与えても全然手応えがない! やつは不死身か!!」
「キャハハハハハ! 死ね! 死んでしまえ!!」
「死ぬのはお前だ! くらえ! コークスクリュー光線!!」
僕が両手から放った光線はやつの体に直撃したが、やつはそれを吸収すると自動追尾する紫色の光線を僕に向けて放った。僕はそれを手刀で弾こうとしたが、それは急に屈折し僕の胸部を貫いた。
「ああ……判断、間違えた……。バリア展開しとけばよかった」
「キャハハハハハ! 当たった! 当たった! これでお前は終わりだ!!」
ああ……これ、ダメだ……。星の王の力が無力化されていく。死にはしないけど、体がどんどん重くなっていく。ああ、そうか。これ、石化してるのか。
「よおし、トドメだ! 砕け散れ!!」




