鬼童丸との決闘
ここか。親父に勝ったやつが通っている学校は。
「たのもー!!」
やつの大声のせいで学校中の窓にヒビが入った。生徒・職員のほとんどは慌てふためいていたが、僕や夏樹(僕の実の妹)、僕と同じ部のメンバー、生徒会長、校長先生あたりはなんか変なのが来たなー程度だった。
「この学校に雅人という猛者がいるのは分かっている! おとなしく出てこい!!」
「はぁ……面倒だなー」
もうすぐ放課後になる。それまで待てないか?
むっ! 念話か。まあ、待ってやらんこともないが我は一刻も早くお前を倒したい。故に放課後になったらすぐ校庭に来い。来なければこの学校を破壊する。
分かった。約束する。じゃ。
ああ。
放課後、僕は校庭にいるやつの目の前まで一瞬で移動した。ちなみに授業は区切りのいいところで終了した。
「おまたせ」
「ほう、逃げずに来たか。よし、では、さっそく」
「待て。お前、名前は?」
「鬼童丸だ」
「鬼童丸……あー、酒呑童子の子どもだとか稚児だとか言われてるやつかー」
「いかにも! 我は酒呑童子の息子、鬼童丸だ!」
「そうか。で? どこで戦う?」
「今ここで始めてもいいぞ」
「そうか。じゃあ、ちょっと場所を変えようか。そうだなー、雲の上とかどうだ?」
「我はどこでも構わないぞ」
「そうか。じゃあ、そこにしよう。じゃあ、行こうか」
「ああ」
うーん、瞬殺するとまた来そうだから最初は弱で戦ってみるか。




