表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1198/1940

二人って本当に兄妹?

 昼休み……屋上……。


「あー、おなか空いたー。お弁当食べようーっと」


「こんにちは。となりいいですか?」


「うん、いいよー。ところで雅人まさとくんって彼女いるの?」


「いませんよ。そういう未知みちさんはいないんですか?」


「いないよ。というか、誰かと本気で付き合ったことないなー。でも、君となら長続きしそうな気がするんだよねー」


「そうなんですか?」


「そうだよー。ねえ、ちょっとでいいから付き合ってみない? お試しでいいから、ね? ね?」


「お試しですか……」


「ねえ、お兄ちゃん。そいつと付き合うの?」


「付き合うつもりはないよ」


「ガーン!!」


「ごめんなさい。でも、そうしないと夏樹なつきが寂しがるので」


「寂しいのもあるけど私にはお兄ちゃんしかいないから誰かにとられたくないんだよ」


 夏樹なつき(僕の実の妹)は僕の背後から抱きつくとそのまま僕をギュッと抱きしめた。


「うーん、二人って本当に兄妹?」


「どうしてそう思うんですか?」


「いや、なんか兄妹というより半身同士みたいな感じだから」


「半身同士。なるほど、あなたにはお互いに足りないものを補っているように見えるんですね」


「そうそう。まあ、別にそれがいけないわけじゃないから気にしなくていいよ」


「はぁ、そうですか。ところでこれからこの学校でやっていけそうですか?」


「うーん、どうだろう。まあ、君が卒業するまではいるつもりだよ」


「そうですか。なら、頑張って一緒に卒業しましょう」


「うん!! あっ、雅人まさとくんのたこさんウインナーもらっていい?」


「ダメ」


「い、痛いよ、夏樹なつきちゃん。髪で手首縛るのやめて」


「じゃあ、他のにして。私これ好きだから」


「あっ、そうなんだー。それならそうと先に言ってよー。うーん、じゃあ、ミートボールもらっていい?」


「うん、いいよ」


「あっ、それはいいんだ。基準がよく分からないなー。あー、おいしい」


「じゃあ、僕も何かもらいましょうかね」


「ダメ。お兄ちゃんは私のお弁当食べて」


「え? あー、うん、分かった」


 夏樹なつきちゃん、予想以上にブラコンだなー。安易に近づくと刺されそう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ