これはテレパシーだよ
自室のベッドの上……。
ステラ(光の一族最後の一人らしい)大丈夫かなー? ちゃんと生きてるかなー?
「ステラー、大丈夫かー? 生きてるかー?」
「……うん、大丈夫」
「そうか。それなら良かった……って、お前もうしゃべれるようになったのか!?」
「しゃべってないよ。これはテレパシーだよ。それにしてもパパの体の中あったかいね」
「え? あー、そうなのか? まあ、一応生きてるからな」
「そうだねー。はぁ……落ち着く。あっ、そういえば、パパはこの星の王なんだね」
「え? あー、まあ、昨日からそうだな。でも、特に仕事はないぞ」
「そうなの?」
「ああ。まあ、たまに子どもの様子を見に行かないといけないんだけどな」
「子ども……。私もパパの子どもだよね? 見捨てたりしないよね?」
「お前がいずれ成長してこの家から出ていったとしても僕はお前を見捨てるつもりはないよ」
「そっか。じゃあ、私パパと結婚する」
「えっと、別に今結婚相手を決めなくていいんだぞ?」
「あれ? 知らないの? 光の一族はよっぽどのことがない限り最初に選んだ生命体の近くにいるんだよ」
「ん? ということは僕がその生命体なのか?」
「うん、そうだよ。だから、パパは一生私と一緒にいないといけないんだよー」
「そ、そうか」
うーん、まあ、幼い頃はそういうこと言うよな。特に女の子は。
「ふわあ……パパ、私そろそろ寝るねー」
「あー、うん、分かった。おやすみ、ステラ」
「おやすみなさい。パパ」




