表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1176/1940

いや、まあ、なんというか、今日からこの星の王になったんだよ

 私が人魚姫と人魚姫の護衛たちと共にお兄ちゃんがいる場所までやってくるとそこにはたくさんの赤ん坊がいた。


「何、これ……」


「かわいいでしょー。これ、ぜーんぶ私と雅人まさとの子どもだよー」


「あんた、誰? というか、お兄ちゃんはどこにいるの?」


「さぁ? どこでしょう」


「ふざけないで!!」


「あんまり大きな声出さないでよ。みんな泣き出しちゃうよ」


「アース、僕の妹は僕が絡むと感情的になりやすいって言っただろ?」


「あっ! 雅人まさとー! おかえりー!!」


 おい、今すぐお兄ちゃんから離れろ。お兄ちゃんは私のだ。


夏樹なつき、目が怖いぞ」


「お兄ちゃん、これどういうこと?」


「いや、まあ、なんというか、今日からこの星の王になったんだよ」


「ちょっと待って。今からお兄ちゃんの体内にある私の髪に色々質問するから」


「分かった」


 数分後、夏樹なつき(僕の実の妹)はゆっくりと口を開いた。


「だいたいの事情は分かったけど、だからってこんなにたくさん子どもいるの?」


「カプセルに入ってる時間を短くするには子どもをたくさん作って少しでも負担を分散させるしかないんだよ。それにこのたちは全員僕とアースの力を合体させるだけで作れるから一秒に五人くらいは作れるよ」


「そう。ということはまだお兄ちゃんは誰ともそういうことしてないんだね?」


「まあ、そうなるな」


「そう。なら、いいや。お兄ちゃん、早く帰ろう」


「ああ、そうだな」


「待って! 私を一人にしないで! 私も一緒に連れてって!!」


「待て。このたちの面倒は誰が見るんだ?」


「大丈夫。みんなー! カプセルに入った後、そこのトンネルに入ったら私たちのいる場所まで来られるよー! あとこっちまで来たら今日はもう寝ていいよー!!」


『はーい!!』


「すごいな、もう返事できるようになったのか」


「まあねー。それに基本的にケガしないし、痛覚もないからよっぽどのことがない限り暴れることはないと思うよ」


 そうなのか……。


「心配だなー。一応、監視してもらうか」


「誰に?」


「僕の幼馴染の目に」


「あー、うーん、一応お願いしておこうかなー」


「分かった。じゃあ、行こうか」


「うん!!」


 事情を知らない海の民は僕や夏樹なつきが詳細を話すまでずっと疑問符を浮かべていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ