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なんかちょっとふわふわしてるな
試しに例のイソギンチャク娘の毒飲ませてみようかなー。彼女の特異体質を知った日、僕は自室のベッドでそんなことをふと考えた。しかし、倫理的にそれはアウトな気がしたため、断念した。
「お兄ちゃん、今日一緒に寝てもいい?」
「おー、夏樹か。ああ、いいぞ」
「ありがとう、お兄ちゃん。じゃあ、そっち行くね」
ん? なんかちょっと雰囲気違うな。
「なあ、夏樹」
「なあに?」
「お前、なんかちょっとふわふわしてるな」
「ふわふわ?」
「ああ。その、なんというか、今にもどこかに飛んでいってしまいそうだ」
「何それー。私はどこにも行かないよー」
「そうか。なら、いいんだが」
しかし、僕の予想は的中した。次の日の朝、夏樹(僕の実の妹)の波動が感じられなくなっていたからだ。




