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のぞき見

 翌日……。


「お兄ちゃーん! おはよう!! 朝だよー!!」


「え? あー、もう朝か。おはよう、夏樹なつき


「うん、おはよう。で? お兄ちゃんの両サイドにいるキョンシー二人はいつまでお兄ちゃんにくっついてるつもりなの?」


雅人まさとは私たちが守る……むにゃむにゃ』


「多分、もうしばらくこのままだと思うぞ。一晩中僕の護衛をしてたから」


「ふーん、そうなんだ。でも、このままだと遅刻しちゃうよ?」


「そうか。でも、これじゃあしばらく動けないなー。おーい、二人ともー。ちょっと離れてくれー」


『私たちは何が襲ってきても必ずお前を守る……むにゃむにゃ』


「起きないな……」


「そうみたいだね。よし、じゃあ、拘束しよっか☆」


「うーん、まあ、そうだな」


「よし、決まり! じゃあ、行くよー! それー!」


 夏樹なつき(僕の実の妹)は黒い長髪で二人を拘束すると天井まで持ち上げた。


「お兄ちゃん! 今がチャンスだよ!!」


「そうだな。よっと」


 僕がベッドから出ると二人が目を覚ました。


『待て! 雅人まさと! 私たちを置いていくな!』


「別に置いていくつもりはないよ。でも、家を出たら透明にならないとダメだぞ?」


『なぜだ?』


「お前たちは美人かつ着てる服が派手だろ? だから、結構目立つんだよ」


『そうか! 雅人まさとはあまり目立ちたくないんだな!』


「ああ、そうだ」


『そうか。分かった。では、そうしよう』


「ああ、そうしてくれ。夏樹なつき、そろそろ二人を解放してやれ」


「分かった」


『おい、雅人まさと。着替えは一人でできるか?』


「できないと学校行けないよ」


『そうか。では、着替え終わるまでここで待機するとしよう』


「おう」


「ねえ、お兄ちゃん」


「ん? なんだ?」


「この二人に変なことされてない?」


「うーん、特にないな」


「そっか。なら、いいけど」


 夏樹なつきは二人をじっと見つめている。二人の心の中をのぞき見してるのかなー? うーん、まあ、いいか。

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