とりゃあー!!
今日からランランとリンリンがうちに居候することになった。
『雅人! 背中流してやるぞー!!』
「えっ? ちょ、勝手に入ってくるなよ。というか、前隠せ、前」
『私たちはキョンシーだ。故に一度死んでいる。つまり、お前が今見ているのは死体の裸体なのだ!!』
こんな血色のいい死体あってたまるか!!
「はいはい。でも、一応ここに男がいるから隠してくれ」
『なぜだ?』
「なぜって僕が二人を襲うかもしれないだろ?」
『安心しろ! 私たちは自分たちより強い者にしかこの身を預けん!! 故に! 雅人になら何をされても文句は言わん!!』
「そうか。あー、シャンプーが目に入ったー。誰か洗い流してくれー」
さすがに棒読みだってバレたかなー?
『承知! よし、では、行くぞ! とりゃあー!!』
あっ、良かった。バレてなかった。
「ありがとう、二人とも。じゃあ、僕はこれで」
『待て! まだ私たちはお前の背中を流していないぞ!!』
「いや、いいよ。もう洗ったから」
『いいや! ダメだ!! さぁ! 私たちに背中を洗わせろ!』
「あー、はいはい、分かった分かった。でも、あんまり強く擦るなよ?」
『承知!!』
二人とも美人だけど脳筋なのが玉に瑕だなー。




