それって人類妖怪化計画のトリガーになるんじゃないか?
合技に敗北した『乳取り魔』はしばらくの間、座敷童子の童子とレイナ(白髪ロングの幼女だが宇宙人である)に罵倒されていた。その内容は主になぜ自分たちの胸を貧相だと言ったのかについてだった。
「二人とももう許してやれよ」
「雅人さんはコレの味方なんですか?」
「え? いや、別にそういうわけじゃ……」
「お兄さんは小さいおっぱい好き?」
「え? いや、まあ、嫌いではないな」
「そうですか」
「ふーん、そうなんだ。良かった」
なんだかよく分からないけど二人の機嫌が良くなったような気がする。
「えっと、これからどうする?」
「そうですねー。私の知り合いに解剖や整形が大好きな変態がいるのでその変態にコレを預けましょう」
「えっと、そいつは妖怪なのか?」
「最近妖怪になった元人間です。飲むだけで『人間を妖怪にすることができる薬』を飲んで妖怪になりました。ちなみに自作らしいです」
「それって人類妖怪化計画のトリガーになるんじゃないか?」
「安心してください。その変態にはその薬のレシピを誰かに伝えようとすると魂ごと消滅する呪いがかかっているのでレシピの内容が流出することはありません」
「そうか。じゃあ、さっさとこいつをそいつのところまで運ぼう」
「はい、分かりました」
「分かった」
やつが所持または売買していた女性の胸の皮下脂肪はとりあえず本人達に返却した。それが必要もしくは不必要な人たちには童子の文字の力で対処した。主に『現状維持』や『複製・返却』などで対処した。




