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終わらせ屋さん

 私の部屋のベッドの上……。


「ねえ、お兄ちゃん」


「ん? なんだ?」


「お兄ちゃんはやっぱり胸が大きい方がいいの?」


「一応、反応はするな。けど、それだけだ」


「え? そうなの?」


「ああ。でも、僕はもう人間じゃないから少しずつ反応しなくなるかもしれないな」


「それはないと思うよ。ほら、私って妖怪寄りの半妖だけど普通にそういうことしてるから」


「生々しいな」


「安心して。お兄ちゃん以外をおかずにしたことないから」


「それ、誰かと結婚した時困るだろ」


「お兄ちゃんと結婚すれば困らないよ?」


「お前、昔からそれ言ってるけど本気なのか?」


「本気だよ。お兄ちゃんが私以外の誰かと結婚したら逆寝取りするくらい本気だよ」


「えっと、おとなしく身を引くという選択肢はないのか?」


「うーん、今のところないかなー」


「ないのか……。でも、いつかは自立する時が来るだろ?」


「自立かー。ねえ、お兄ちゃん。それってどのくらい強くなればいいの?」


「え? いや、別に強さは関係ないと思うぞ。炊事とか洗濯とか仕事ができればいいんだから」


「ふーん、そうなんだ。仕事、仕事かー。何しようかなー」


夏樹なつきがやりたいことをやればいいと思うぞ」


「そっかー。じゃあ、お兄ちゃんのお嫁さん!!」


「……それ以外で頼む」


「えー。うーん、じゃあ、終わらせ屋さん!!」


「なんだ? その職業は」


「うーんとねー、いろんなことを終わらせるんだよー!」


「いろんなこと? 例えば?」


「うーん、人のえんとか国とか星とかかな?」


「うーん、まあ、お前ならできるだろうけど、いろんなやつらに狙われるぞ?」


「大丈夫。私、いつでもこの星を千切りにできるから☆」


「……何があってもそれはしちゃダメだぞ」


「分かってるよー。でも、お兄ちゃんがいなくなったら呼吸するみたいに無意識のうちにしちゃうと思うよー」


「そうか。じゃあ、もし僕がいなくなったらお前が僕を探してくれ。何年かかってもいいから」


「もし私が見つけられなかったらどうするの?」


「お前ならできる。いや、できないとおかしい」


「うーん、まあ、そうだねー。でも、今のお兄ちゃんがそうなる可能性あるの?」


「ないとは言い切れないな。僕、結構いろんなやつらに狙われてるから」


「そっかー。じゃあ、そろそろ寝るねー。おやすみー」


「ああ、おやすみ」


 さてと……さっきから誰かが僕を呼んでるな。いったい誰だろう。よし、ちょっと行ってみるか。

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