私の部屋
私の部屋……。
「ここが君の部屋かー。うーん、なんというか、かわいいものが好きなんだね」
「何よ! 悪い?」
「いや、別に。ねえ、もしかして自作のぬいぐるみとか混ざってたりする?」
「あ、あんまりじろじろ見ないで! 気持ち悪いから!!」
「そうか。分かった。それにしても、この部屋……死霊だらけだね」
大丈夫、僕は君たちの敵じゃないよ。僕は君たち同様、彼女の味方なんだ。だから、そんなに警戒しなくていいよ。
「そうよ。それがどうかしたの?」
「いや、ただ、よくここで寝られるなーって」
「私にとってはこれが普通なのよ」
「そうか。まあ、あれだな。他人と明らかに違うものを持って生まれるといろいろと苦労するよな」
こんな力、できれば今すぐゴミ箱に投げ捨ててやりたいけど、この力は子どもが生まれるまで継承されない。だから嫌なのよ。子孫に継承される系の力は……!!
「そうね。ねえ、あんたは死にたいって思ったことないの?」
「僕が死ぬと世界が終わっちゃうから死ねないよー」
は? こいつ、何言ってんの?
「真面目に答えなさいよ」
「いや、本当だよ。まず僕が死ぬと人間の闇を管理できる存在がいなくなるから世界が崩壊を始める。次に僕の実の妹が負の感情に支配されてこの星を壊し始める。それから」
「やめて。それ以上聞きたくないから。というか、あんたと話してると私の悩みがどうでも良くなるわ」
「そうか」
彼はお風呂の準備ができるまで私の部屋でのんびりしていた。まあ、たまに死霊たちと会話してたけど……。




