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異世界異聞録  作者: 完全怠惰宣言(でも少し頑張ります)
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事の終わり、そして始まる

皆さま初めまして、今ままで読専だったヒヨッコ作者です。

どうか温かく、温かく見守ってください。

 異世界。

 自分たちが生きる世界とは違う世界。

 古くから多くの創作の中で広く扱われており、近年現代のサブカルチャーにおいて確立されたジャンルの一つである。


 近年増加する通り魔的殺人、ニュースになることも珍しくなくなった現代においてまさか自分がその犠牲者になるとは考えもしなかった。

 ナイフを振り回していた男性から標的にされた子供の身を守るために盾になった自分は腹部を刺され、心臓を刺されあっけなく殺されてしまった。

 犯人が周囲の人間に取り押さえられるのを確認し薄れる意識の中で自分が盾となった子供が悲惨な顔をしているが、自分の人生に見る顔がそれでは切ないので思いっきり笑顔を作り子供を安心させようとした。

 ただ心残りは自分のパソコンに残っている大人なデータを消去出来なかったことと両親が心待ちにしていた結婚と孫の顔をみせられなかったことだが。


 百目(ひゃくめ) 景太(けいた)

 年齢35歳、髪の色は黒。身長167cm、体重62kg。

 種族人間。

 好きな言葉は「十全十楽」。

 好きな食べ物は麺類、嫌いな食べ物は極端な味付けの物。

 好きなことは食べ歩き、嫌いなことは運動。

 職業は会社員。

 自称「モブ中のモブ」、「村人C」。


 目立つことが嫌いでその気性は幼いころからの物であり、幼稚園の演劇では「おー」というセリフを言うだけで済むということで進んで村人役を買って出るほどだった。

 これといった問題も起こさず、かと言って盛大な活躍もすることなくごくごく普通に平均的に生きてきた彼の人生は最後に新聞の片隅に載るか載らないか微妙な活躍の後に幕を閉じたのだった。


 ~了解しました、これより魂情報引継を開始いたします~


 その言葉は僕の頭に突然響いた。


 ~あなたの株主神より魂の特典が付加されます~

 ~世界情報集積所へのアクセス権を受理されました~

 ~常勝の黄金律を受理されました~

 ~自動調律が受理されました~

 ~記憶の引継が受理されました~

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 ついていけず、混乱する僕の頭に更に言葉が響く。


 ~すべての魂の特典が付加されました~

 ~続きまして来世を選びます~

 ~百目 景太の生前の功績により上位世界が選択されました~

 ~選択された上位世界で多種の種族が確認されました~

 ~百目 景太の生前の功績によりあなたの種族は中位種族が設定されました~

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 理解をあきらめて流れてくる情報を流し見していると終わりに近づいてきた。


 ~来世への魂魄のダウンロードがすべて完了しました~

 ~最後になりますがあなたの人生は八百万の神々によって支えられています~

 ~しかし、あなたの人生を良くも悪くもするのはあなたです~

 ~これからもあなたの人生に幸あらんことを願っております~

 ~それでは神々の暇つぶしの為に面白おかしい人生をお過ごしください~


 その一言に突っ込みを入れようとして僕の意識は薄れていった。




 日龍列島(ひりゅうれっとう) 日本と形状がよく似た龍を思わす島国である。日本同様四季が存在し、数多の文化が発展してきた。


 匀巳屋(ひとみや) 百景(ひゃっけい)

 年齢15歳、髪の色は黒。身長145cm、体重40kg。

 種族天魔族(エルダーズ)百目種エルダーアイ

 好きな言葉は「十全十楽」。

 好きな食べ物は麺類、嫌いな食べ物は極端な味付けの物。

 好きなことは食べ歩き、嫌いなことは運動。

 職業は魔導術師と商人、匀巳屋若頭。

 自称「傾奇者」。


 異国の珍しい技術と美術品の売買を任されており、その中には他国にとって秘術と呼べるものもあるらしいが本人は一般大衆が楽しめるものに改造することを好む変わり者。

 そして、今の僕である。

 8年前例にもれず原因不明の高熱に見舞われ、意識不明になったがある日ケロッと起きて周囲を驚愕させた経歴がある。

 統合前の僕も利発だったらしく誰も怪しんでいないが統合以降、転生前に頂いた特典も利用して早く楽をするために実家の拡大に勤しんでいる。

 そして、もっか悩みの種は・・・。


(びゃく)よ、妾が遊びに来てやったぞ。珍しい物を妾に見せてたも。あと甘い菓子を寄越せ」

「百殿、姉上が申し訳ありません。あと大陸の珍しい書物をください」

「びゃくさま、あそぼ・・・・」


 匀巳屋が本拠地としている嗚蛇(おだ)領の子息である長女の胡蝶姫(こちょうひめ)、長男延辰(のぶたつ)様、次女の弌姫(いちひめ)三人姉弟。

 かつて、山に山菜取りに行った際に魔物に襲われかけていたところを魔術を用いてお助けした際に大変懐かれてしまい、暇を見ては城を抜け出し店に来るようになってしまった。


「百よ、妾は依然食べたどーなつなる物でよいぞ」

「あ、僕は栗羊羹と渋めのお茶で」

「いちはあいすけいき」


 全く、出会って10年になりますが本当に図々しくおなりになりまして。

 奥方様から自分よりも母らしいと恨み節を言われるまでに懐かれてしまいましたが、今生もなるべく目立たずに今度こそ天寿を全うしたいものです。


 ~役者(アクター)の統合を確認、付加された「面白き人生録」発動を確認。それでは皆様これより人の生涯という名のドキュメンタリーをお楽しみください~



覚書おぼえがき

天魔族(エルダーズ、てんまぞく)

この世界に住む魔族の一つ。

鬼や龍、妖怪等の生物と外見が似ているものが多い。

各人が持つ特性は千差万別であり、姿形はそれぞれ違う。体の大きさも人間族より小柄な者から、15mをも越す巨体の者までいる。

先祖返りを起こしやすい種族であり、親兄弟でも姿が全く違うことは珍しくない。

また、天魔族以外の他種族との交配も可能だが交配した他種族の性質が表に出やすい。


百目種(エルダーアイ、ひゃくめ)

日龍列島に住むの天魔族に分類される魔族。

百目とあるが体中に目が百個あるわけでなく、額に瞳状の紋様を持ち他種族とは隔絶した感覚能力を有している。

能力面は、内包する魔力の量が多く、大規模な魔力の行使に関する適性が非常に高い。

また知識も豊富で頭脳明晰なものが多いが個人の趣味趣向に走りやすい。

反面、虚弱といえるほど耐久力は低く、運動はあまり得意ではなく前衛に出ることはほぼ皆無。

百景はとある事情から人間族の中衛職レベルの体術を身につけさせられている。


多くの諸先輩方はやはりすごい。

これ書くのに1週間強かかりました。

これからもこの調子になりそうですが、皆様の目に留まったら幸いです。

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