魅惑のショコラ3
BLが苦手な方は読まないでくださいね。本編とは関係ありません。
ちなみにめちゃ短いです。
だから、無理だといったのに……。
リサは昨日エリアルからもらった新しいショコラを食べて、真っ白な原稿用紙に向かう。
ショコラはナッツが沢山入っていて、栄養もいいだろうし、味も文句ない。南の国から入ってきて今人気のカフェラテにとても合う。ミルクが沢山はいったカフェラテは、今一番の人気の飲み物だ。少しの苦味と砂糖が良く合うが、結構お高い飲み物で、こんな風に自室でリサ程度が飲めるものではない。やんごとなき方からの差し入れらしい。先程女官長もとい編集長が入れてきてくれたので、有難く飲む。
「キャンディ・ローズ、愛が足りないわ……」
前回書き上げた鬼畜な王太子様のお話は、とても評判がよかったそうだ。だから、もっと書けという。そして、愛が足りないとお言葉をいただいた。
「ですが、編集長! 愛が足りないんです」
何度も言ってるが、私はアルフォード×クレインなのだ。王太子様に愛はない。たまにイチャラブがしんどくなってくると書きたくなる程度なのだ。
それなのに――。
「何事も試練です」
どこの思想家だ! と突っ込みたい。
そして、今日も今日とて鬼畜な王太子様を妄想しなければならない……。
ああ、イチャラブが恋しい……。
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「お前は何も聞かないのだな」
解放したクレインは崩れ落ちそうになる身体を何度もたてなおし、身支度を調えている。時折背中を震わせているのはコンラートの注いだものが落ちてくるからだろうか。顔は見えない。
「男はいい。女のように妊娠しないからな。好きなだけ遊べる……」
コンラートの言葉にクレインは振り向き、「そうですね」とだけ言った。顔には嫌悪感も何もなかった。
先程までは確かにその顔にも声にも表情があると思ったが、今はまさしく評判通りの人形のような瞳だった。媚薬入りのショコラを使わなければ、多分ずっとこんな人間らしくない瞳で見つめられたのだろうと思う。
「失礼いたします」
まるで、書簡を届けにきて、用事が終わったから帰る、そんな声だった。
違うのは、コンラートが破いた上着の状態だけだ。
クレインは丁寧に頭をさげ、部屋を去っていった。
「面白くない……」
呟いた自分の台詞にコンラートは戸惑う。
アルフォードが気に入ってると言っていたから、手をだしただけの少年だ。顔は綺麗だと思うが、それだけだ。十台の少女のように顔だけで、好きだ愛してるなんてありえない。
なら、好き勝手して、それを咎められもせず、都合がいいといえばいいかもしれないが、それだけならもういいだろう。慣れていないような身体は随分面倒くさかったし、甘さも柔らかさもなけば、求める声もない、火遊びというには油が足りなかった。
なのに、何故、こんなに自分は面白くないと感じているのだろう。むなしさだけが胸にあるのだろうかコンラートは自分の気持ちを量りかねて、苛立ったようにショコラを箱ごとゴミ箱に放りこむのだった。
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「駄目だわ。やっぱり、愛が足りないわ……」
リサは、白い部分の残った原稿用紙を前に落ち込む。愛を足そうとすると何故か鬼畜な王太子様が消えてしまうのだ。
明日は、エリアル様が来ることだし、セリナ様と騎士団にでも行って、アルフォード様とクレイン様を愛でてこようと思う。そして、イチャラブを書いてから、もう一度、がんばってみようと……、原稿用紙を裏返すのだった――。
読んでくださってありがとうございました。
いや、なんか中途半端な感じで申し訳ございません。




