感情亡き役者たち。
この話もまた真実か嘘かはお任せします。
カノジョは朝から僕のところに押しかけては笑っていた。
僕はいつものようにカノジョにもてあそばれている。
カノジョは誰に対してもそうだ。
自然と笑いがこみ上げてくるような明るい存在だ。
中心人物。
そういっても過言ではない。
「やっほ~!」
確かに気分が明るくなるような春の暖かい朝であった。
どんな夜でも朝が明けてしまう。
僕はそう思うことになった。
教室の中も笑い声でいっぱいでどんよりしている人なんて一人くらいだと思う。
カノジョの態度のようになるのもわからなくはない。
カノジョは異常といえるほどお笑い芸能人だ。
しかし、落ち込むときは落ち込んで八つ当たりもしたり無視だってする人間としては感情豊かな人格である。
カノジョにはプライドよりも恥じという意識がないのだと思う。
男の前でそんな変なことしていいのかと戸惑うときもある。
まぁ、笑えるのだが・・・
カノジョは午前中から休みの時間に入っては僕のところへ来て漫才をする。
当然笑い。
当然のようにカノジョだけに集中する。
ほかの事なんて考えなくていい。
仲良しの友達もいつもどおりで接している。
しかし、斜めの女友達はなにやら気まずそうに苦笑いのように見える。
本気で笑うとかわいらしい笑窪を見せる奴なのだが今日はどうしてか元気がない。
僕は察していたのに無視をした。
目の合った女友達から僕は多大なる感情を溢れさせることになる。
それは偶然にも2人になったとき。
僕は少し、おかしかったのでいつもしないようなことをやって見せた。
当然彼女は礼儀の正しい奴で笑ってのってはくれたがちろちろとこっちを見てくる。
そして、呟くのだ。
「生まれたときってさ、・・・泣く運命が決まってしまってるだよね?・・・自分の親がなくなる事くらいわかっているんだよね・・・。それって・・悲しいコトよね・・。
・・・最後、どんな様子だったの?」
僕はありのままにいった。
声を震わせながら言った。
僕が本当は悲しいことに心から心配をしていたんだと思う。
彼女は嘘のつけない奴だ。
僕はありがとうをいって別れた。
彼女は笑顔で、私たちがいるでしょ?といった。
これが友達の特権である。
教室に戻ればやはり元気のいいカノジョがいる。
僕は思う。
本当は知っているのかな?
ってすこし嫌な気持ちになる。
知っていないでほしい。
知っているなら、そんな笑顔をしないでくれ・・・
悲しい事実にカノジョは笑っていられるのかと
僕は心の中で叫んだ。
しかし、カノジョの笑いは考える時間さえも与えないプロ技だ。
悲しくなくていい。
こっちの方が気楽と思えた。
しかし、さっきぶっちゃた女友達にはなぜか自分から話しかけている。
僕は話す恐怖を女友達には感じなかった。
カノジョは・・・なんだろう?
僕の事実を知っているのか知らないのか気になって探っている感じだ。
だから警戒して僕自身から話しかけてはいなかった。
その時はそんなことを考えていなくても体と心のそこからの精神が無自覚にそうさせていた。
本当にカノジョ等は笑みがいつも以上にある。
そして、優しい。
でも、僕の事実を知っている・・様子でもない。
知っていたら女友達のように少しは哀れんでくれるだろう。
帰り。
センセイから告げられる僕の事情。
皆も知っていた僕の事情。
僕は父を亡くした。
「わかると思いますが・・」
そんなセンセイの一言に驚くものも悲鳴もあげる者さえもいない。
ただただ、下を向いて隠していた。
僕を気遣って。
カノジョたちはプロ級の役者だと思う。
だって、僕はカノジョたちは知らないと思い込んでしまったのだから。
僕は哀れんでほしかったのか?
女友達のように真実をちゃんと受け止めてくれそれに励ましてくれたかったのか?
カノジョタチのように感情を殺してでも気を使って笑顔にさせてくれるようにしてくれることを望んでいたのか?
僕はどの道、息苦しい思いをしたのかもしれない。
僕はどの道、この現実を消すことは出来ない。
楽にはなれないとことを感じている。