聞いちゃった
着ぐるみ男性と、二人して目をまんまるにした。
もしかして…オレにしか聞こえないホラー現象じゃないよね⁉︎
そもそも、一番最初に来た女の子は一体誰なのだろう…。
「あの…あなたのお名前って…こうすけさん…なんですよね?」
恐る恐る聞いてみた。
どうか、こうすけさんでありますようにと願っていたら、まさかの…
「ううん。僕の名前は、ヨウタだよ」
と、返されてしまった。
⁉︎
「じゃあ…こうすけさんって誰なんですかっ⁉︎」
「え?知らないよ」
…
知らない…
「じゃあ、あの女の子って…」
「女の子?もしかして、その子が名前呼んできたって子かな?」
「はい。でも、それから次から次に名前をそれぞれを呼ばれて…」
「うん。それなんだけど、ジンクスみたいなもんなんだけどね、この着ぐるみに抱きついて好きな人の名前を呼ぶと、両思いになれるとかっていうんだ。」
へぇ…
「それは、知りませんでした…」
「うん、僕も初めは知らなかったんだ。だから、えっ⁉︎なに?だれってなったんだよね。でも、今は意味がわかったからこの状況を楽しんでるんだ。きみもどう?名前呼んでみる?」
…それは、恥ずいな。
「あ、大丈夫っす…友達待ってるんで、そろそろ行きますね。」
「そっか、着ぐるみ番人ありがとうね。」
おにいさんが着ぐるみの皮を着て、頭を装着して着ぐるみに戻った。
「いえ、勝手に着てしまってすみませんでした」
「全然だよー、じゃ遊園地堪能してね〜」
着ぐるみおにいさんが、ブンブンと手を振ってくれたので、オレもブンブンと手を振って、友達の元へ走った。
さっき…
さっき実里…が名前呼んだのって…
「純ー‼︎大丈夫?」
「あ、遅れてごめんな。」
「ううん、いいよ!うちらもトイレ行ってたしぃ‼︎」
「「ね〜‼︎」」
実里と光湖ちゃんが顔を見合わせて、ニコニコしていた。
「なんか、いいことあった?」
「えっ⁉︎まぁね」
「「ねー」」
実里と光湖ちゃんは、とっても楽しそうだ。
「さっき、純くんさがしにトイレ行ったんだけど…いなかったよね?」
「あー…」
着ぐるみ着てたとき、夜くん…
あっ‼︎
⁉︎
夜くん⁉︎
夜くん…
さっき…
光湖って名前呼んでたよね⁉︎
てことは…夜くんの好きな人って…
光湖ちゃんなのっ⁉︎
で…
でさ、光湖ちゃんって…オレに抱きついてきたとき、夜って言ったよね⁉︎
てことは…この二人は、両思いじゃん‼︎
待って‼︎
そしたら…
実里がオレの名前呼んだ⁉︎
実里⁉︎
驚いて、思わず実里のことみちゃったよね‼︎
「え、なに?純?」
…
「あー…ううん。なんでもない…。てか、次何乗ろっか?」
「あのブランコは⁇」
実里がブランコを指さすと、みんな
「「「のる‼︎」」」
と、息ぴったりだった。
ブランコに乗って、脳内整理でもしよっと。
ブランコを待っている間も、脳内は揺れています。
「もー、夜さぁ…少し離れて‼︎」
「あー、ごめん」
光湖ちゃん、さっき…たしかに夜って言ったよね…?
でも、夜くんにあたり強いよね…?
…
もしかして、ツンデレちゃん⁇
夜くん‼︎
君たち両思いなんだよ‼︎
でも、これって…どうやって伝えたらいいんだろうか…?
てか、そもそも…実里がオレの名前呼んだけど…
これって、オレの妄想だったりしないよね⁉︎
他のジンクスとか存在しないよね⁉︎
オレたちも両思いでいいんだよね⁉︎
自信満々で告白してフラれたら…気まずいどころの騒ぎじゃないよね…。
それに、夜くんと光湖ちゃんも両思いだと思われるけど…
夜くんに両思いだよって伝えて…
光湖ちゃんに告白したら、ボロクソフラれるとか…ないよね⁉︎
どうする⁇
さっきの着ぐるみの中は、自分が入っていましたって、白状する⁉︎
いや…
気まずくなるの確定やんけ。
どうしよう…
あー、なんであの時着ぐるみなんか着ちゃったんだろう。
いまさら反省しても遅いんだよなぁ…。
…
これからどうしたらいいか…
…
続く。




