二人って…
マイペースイケメン美男子くんの名前は、高谷 夜くんと言うらしい。
「そういえば夜くん、一緒にダブルデート行けるってさ」
「えっ?夜くん⁉︎だれ?」
オレの部屋で、ボリボリおせんべいをむさぼる実里がボリボリしながら聞いてきた。
「だから、オレのクラスの美男子の…」
「へー。」
ボリボリ ボリボリ
しばらくボリボリした実里が、思い出したようにいった。
「あ、ダブルデートね。そんなこと言ってたね。それより、純が光湖ちゃんみたいな人タイプだったとは、いがいー」
…
いや…
光湖ちゃんは、かわいいけど…
それって…聞き間違いと勘違いの偶然の奇跡みたいな感じだかんな?って言ってやりたい。
そもそも、オレが光湖ちゃん推ししたみたいになってるけど、そもそも実里の聞き間違いなだけで…そんな状況にあるんですけどね…。
タイプとか以前の問題なんだよね。
ま、光湖ちゃんはおいといて、とりあえず実里の協力に全力で挑むか。
「明日、四人で放課後話しない?どこ出かけるかとか」
「あー、いいねー」
なんか…感情死んでない?
なんか実里…あんまり乗り気じゃない?
それとも、緊張してんのかな⁉︎
次の日、昇降口で実里たちを夜くんと待っていたんだけど、夜くんがトイレ行ってくるっていうから、ぼっちで待っていた。
すると、
「よっ‼︎」
と、肩をたたく聞き覚えのある声。
タケルだ。
「あー、タケルじゃん」
「純…オレのことが見えんのか⁉︎おい、正気かよ⁉︎」
「見えるよ…なんだよ」
「だって、眼鏡ないじゃん。それでオレが見えるって、どんなトリック使ってんだよ⁉︎」
「あ、オレ…コンタクトに変えたんだ。」
「マジ⁇よかったな。ま、眼鏡様はよく頑張ったよ。じゃ」
タケルがまた、オレの肩をポンッと叩いて帰っていった。
…
「あれ?まだ女子きてないんだ?」
「あー…うん」
「一組の昇降口のところに女子二人いたけど、まさかあいつらじゃないよね?それだったらオレ、終わるわ」
⁉︎
ひょっこりと一組の昇降口を覗き込むと…
「あー、純‼︎」
実里がこっちをみて手を振った。
…
「あの…まさかのその二人…かも」
「マジかよ…」
夜くんは、やらかした風の表情をしていた。
「あ、夜…」
光湖ちゃんが夜くんをみて、ひいていた。
「えっ?二人って知り合い?」
実里の言葉に夜くんは、
「知り合いもなにも…知り尽くした仲だよ」
と、光湖ちゃんをみた。
「「えっ?」」
オレと実里は、赤面した。
「違う、違うよ…ただの幼馴染だから!夜の言い方が悪いよ」
「そりゃ、ごめんなさーい」
ふんっと、そっぽ向く二人。
…
「あ…でさ、お出かけなんだけど…どこ行く?とりあえず公園で話さない?」
一旦二人には、落ち着いてもらおう。
「そうだねー。じゃ行こっか!純くん」
「え、あー…うん」
「じゃ、オレたちも行こう!えっと…だれちゃんだっけ?」
「あ、そうだったよね。夜くんに、まだ紹介してなかったよね。こちら、実里っていうんだ。」
「どうもー。」
「どうも!じゃ実里ちゃん、行こう!」
「はーい」
実里は、もうオレの名前とか光湖ちゃんに紹介してくれてたんだな…。
なのにオレは、夜くんにダブルデートするってことしか話していなかった…。
実里…仕事が遅くてゴメン。
ちゃんと協力するって決めたのに…
実里は、頑張ってくれているっていうのに…
まぁ、そもそもオレが入学式にいいなって思った人は、光湖ちゃんじゃなくて…そもそも実里だけど…
いまさら感強すぎだよな…。
てか、そんなこと言えるわけもない。
そもそも…言うつもりもないですけどさ。
公園の噴水の周りに四人で並んで座った。
オレの隣に光湖ちゃん、そしてその隣に実里で、夜くんだ。
「で、今度みんなでどこ行く?」
「遊園地‼︎」
オレの質問に、元気よく答えてくれたのは、光湖ちゃんだった。
「フッ、子どもかよ〜」
夜くんが光湖ちゃんに呆れ顔をした。
「え、いいよね?楽しそうだよね?ね、純くん?」
「あー…うん。実里も遊園地好きだよね」
「えっ、あ…うん」
「じゃあ、遊園地に決定だなぁ」
夜くんが少し不満顔した。
「もし、夜くんが他のところ希望なら言ってくれてもいいよ?候補は、たくさんあればあるほどいいし」
オレの言葉を聞いて、夜くんが考えだした。
「うーん…そうだなぁ。そうだなぁ…」
「いいよ、遊園地で。夜は優柔不断だから、このままだと夜になる。夜だけに」
「あー、はは…光湖ちゃん面白いね。」
とりあえず、喧嘩にならないよう愛想笑いしてみた。
光湖ちゃんと夜くんは、仲がいいのか悪いのか…
実里があんまり元気がないのは、夜くんと光湖ちゃんの仲を心配しているからなのかもしれないな。
頑張って実里の応援しなきゃだな。
続く。




