心のオルゴール
実里を怒らせてしまった…
せっかく両思いになったのに、オレの横顔というひとことワードのせいで…
どうすれば…
あー…
たぶん…このままじゃ、どんどんとんでもない方向へ向かってしまう恐れ大‼︎です。
ですから、ここはきちんと実里にお話をいたしたいと思います。
ちょうど近くに公園がありましたので、実里の大好きなアップルティーを、自販機で購入いたしました。
ありがとうございます。
自販機さん。
やっぱり、好きな飲み物を手にすると気分も少しかわりますよね。
心がなんか、ぱあ⭐︎ってなるみたいな。
まぁ、オレはレモンティー派なのですが、今はアップルとかレモンとかの騒ぎじゃないんです。
好き好き大好きを伝えたい‼︎
もう、好き好き騒ぎなのです‼︎
オレはね…。
でも、実里は…
横顔横顔…横顔だけ‼︎ってプンプンですからね…。
ここは、なんとかわかっていただきたい。
きちんと、好きをわかってもらいたい‼︎
「あの…実里さん…」
「なにっ?」
…
怒ってる。
顔が少し上向きだし…
「あのね…実はオレ…」
「なによ、光湖ちゃんが好きって言いたいの?」
…
「いえ、そうではなくてですね…実は…今まで実里をずっと幼馴染として、認識してて…ね…でも、入学式のとき…めっちゃトゥトゥトゥトゥトクん♡ってなったんだ。ハンカチ拾う少し前に」
「横顔のやつ?」
「あ、うん…まぁ…そうとも言うけど‼︎でも、実里のこと、ずっと好きだったのかもしれない。だって、実際に夜くんを実里が好きなんだって思ったとき、心がモヤモヤしたんだ。オレの隣には、いつもオレがいたのにって…実里の隣は、ずっとオレだったのにって」
…
「で?」
…
「だから、オレ実里が…実里を愛しています‼︎心配性な君の正面の顔も、明るくて天然なところも、おしゃれなところも、優しいところも‼︎」
突然立ち上がり、愛の宣戦布告をした。
実里は、驚いていた。
そんな大声で…そんなこと…みたいなね。
でも、ここまでしたらようやくわかってもらえたみたいだ。
「プッ、心配性な正面の顔って…笑える…くくくっ」
実里がめっちゃ笑ってくれた。
「わたし、わたしも好き。ほんとは、ずっと好きだったよ」
「うん、知ってる」
「え…そうだったの?」
「今日、知った」
ここですべて着ぐるみ事件を話した。
実里は、驚いていた。
じゃあ、わたし…布越しだけど、純に告白して抱きついてたんだ…と。
「もう、実里ってば大胆だよなぁ。」
「あれは…着ぐるみだったし、知らなくて…さ」
「今は?着ぐるみきてないけど、服なら着てるよ?抱きしめてくれる?」
ちょっと調子にのるオレ。
そして一瞬の沈黙。
…
あ、オレはまたやらかした…?
「…恥ずかしいよ」
やらかしてなくてよかった。
実里が恥ずかしいなら、オレからいく一択だ。
実里をそっと抱きしめた。
「好き。実里、大好き」
「うん…わたしも好き。純の横顔だけじゃなくて正面も」
…
「オレも好きだよ、実里の正面の顔」
そっと実里の頬をなで、キスをした。
実里のくちびるは薄いようで、いがいとぷにッとしていた。
少し恥ずかしそうな顔の実里をみていたら、実里愛がとまらなくなってしまった。
「実里、かわいい。めっちゃ可愛すぎ」
何度抱きしめても、何回キスしても満たされてるけどもっと満たされたくて、また満たしを求めるオレ。
「どうしたらいい…?オレ、実里が好きすぎる。このままずっと一緒ならいいのに」
「うん、わたしもそうしたい」
「なら、結婚しよう」
「未成年なのに?」
「たしかに。でも、このままずっとオレの部屋に連れ込みたい。ずっと抱きしめていたいんだ」
「わたしも、そうしたい。あ、いいこと思いついた。わたし枕になる」
「え?」
「部屋に置き手紙する。しばらく枕になるから帰りませんって」
「枕に?じゃあ、ずっとオレのベッドに置いとく」
「うん」
「そんなこと、実際にできたらいいね。でも、そんなの無理だよ」
「だよね…」
ギュ〜♡
実里を、枕かのように抱きしめた。
数分前まで、お怒りの実里をオレは今抱きしめている。
不思議だなぁ。
今までずっと、抱きしめたりキスしたりなんか、これっぽっちもしてなかったのに、今じゃくちびるを重ねて、体温を感じ合うとかさ。
気持ちが繋がるってすごいなって、改めて身をもって感じた。
「結婚は、まだできないけどそれくらい好き。実里が大好き」
「うん、わたしも好き。いつかまたプロポーズしてほしいな」
「うん、するよ‼︎それまで、オレに飽きないように頑張るから」
「なら、わたしも頑張る。」
「枕になる修行?」
「ちがうよーー」
「知ってる♡」
チュ〜♡
トゥトゥトゥトゥトクん♡
愛のオルゴールがなった。
あ、
タケルには、きちんと彼女って実里を紹介しないとな。
背後霊交換とか、ガチでしてきそうだもんな。
こうして無事オレたちの交際が始まったのであります♡
おしまい。




