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ただの幼馴染だったはずなのに  作者: 猫の集会


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10/11

やらかした

 夜くんと光湖ちゃんは、仲良く手を繋いで帰っていった。

 

 光湖ちゃんは、すごいな。

 そして、愛の力ってやつももすごいな。

 

 オレは…

 

 オレはどうだ?

 

 …

 

 すごくも、なんともないな…

 

 …

 

 

 

「ねぇ、純?どうしたの?また腹痛なんだ?お昼食べ過ぎて?まさか……やっぱりなの⁉︎なら、急いでトイレ探さなきゃだね⁉︎それとも草むらのほうがいい?」

「だれが腹痛だよ?てか、草むらって…オレは動物じゃないんだよ」

「お腹痛いんじゃないんだ?じゃあ、どうしてボーッとしてるの?まさか…逆に腹ペコだったり⁉︎」

「ううん。てか、なんでそんな腹まわりだけ体調不良になるんだよ…。オレはさ、実里がめっちゃかわいいなぁって思ってただけ」

 

 その後、すぐにうっそーって言おうとしたら、実里が顔を真っ赤にして、あんまりかわいすぎたので、オレは言葉を発することを忘れた。

 

 え、え…

 

「かわよ…めっちゃかわよ」

 さらに追い討ちをかけるように、オレはまた、かわよを連発してもらしていた。

 

「そ、そんな冗談ばっかり…」

「ほんとだよ。実里、めっちゃかわいいよ」

「う、うそだぁ?あ、なんか裏があるんだ?ワークの答え無くしたからコピーしてとかさ?じゃなきゃ、そんなこと言わないよね…。何年も一緒にいて、はじめてそんなこと聞いたんですけどー。」

 

 たしかに。

 

 てか…オレは、なんで急にかわいいだのってほざきだしてしまったのだろう…。

 

 でも、かわいい愛がとまらない…。

 

「これは、ガチ。」

「えー、ほんとにぃ?」

「うん。てか、入学式で一目惚れしました」

「あはは、やっぱりふざけてんじゃん」

 

 実里は、冗談だと思ったらしい。

 

 そうだよな。

 

 幼馴染のくせに…ずっと一緒にいたのに、一目惚れとか、普通…ありえないんだよな…

 

 信じてもらえないのも、当たり前だ。

 

「オレさ、ほんとに入学式に実里をみてさ、めっちゃかわいいこがいるやん‼︎ってなったんだよ。横顔みてさ」

 

 …

 

「横顔って…今まで正面からしかみたことなかったってことじゃん。横顔は、かわいいけど、正面は…とてもみれたもんじゃないですって言ってるようなものじゃない。ひど…ちっくちくのぐっさぐさ言葉じゃない。ひどいなぁー。大好きな光湖ちゃんが夜くんと付き合いだしたからって、八つ当たりはよくないよねー」

 

 ⁉︎

 

 あ、そうか。

 

 実里は、オレが光湖ちゃんを好きだと思っているんだ。

 

「実里、オレさ…ひとつ訂正がある」

「なに?後ろ姿もかわいい。けど、正面は、みれたもんじゃないって言いたいの?」

 

 …

 

 怒っていらっしゃる…

 

「違うよ‼︎正面もかわいいよ‼︎めっちゃかわいいよ‼︎」

「へー」

 

 …

 

 ガチ怒りだ。

 

 実里は、怒るとへーって言うんだ…。

 

 顔を少し上向きにしてさ…。

 

「で?訂正って何よ」

 

 …

 

 これ以上、怒らせないようにせねば…

 

「あの…ダブルデートのことなんだけど…オレさ、前に女子みつくろってきなよって言ったのに、実里がみつくろってって言葉を、みつこロッテちゃんとか言い出したんじゃん…てか、ほんとに光湖ちゃんて人がいたのには、驚いたわ。でさ、オレはそもそも実里が夜くんに一目惚れしたのかと思ってたよ?はじめはね…オレと同じクラスにいい人いたみたいに言ってたじゃん?」

 

 …

 

「それは…夜くんじゃなくて…」

 

 うん、それはオレだよな?って言いそうになったけど、今…実里はお怒りモードだからな…

 それに自惚れんなってなりかねないよな。

 

 着ぐるみになってたことも、今…暴露するのもな…

 

 ここは、どうでればよいのだろう…

 

「あ、てかさプチパコってなに?」

「それはまぁ、化粧品っていうのかな。なんで?」

「いや、なんかプチパコしてからかわいい…からさ。」

「横顔だけね」

 

 …

 

 

 クッ…

 

 どこで…こんな歯車がずれたみたいになってしまったんだ…。

 

 

 

 好きなのに…

 

 たぶん両思いなのに…

 

 うまく好きが伝えられない…

 

 好きなんだって言ったら、光湖ちゃんがでしょって言われそう。

 

 

 実里が好きなんだって言っても、横顔がでしょって言われるよね…きっと。

 

 あーぁ…

 

 なんてこったぁー‼︎

 

 

 …

 

 さっき一目惚れしたって言ったときに、横顔がって付け加え無ければ、こんなことには…

 

 

 あーどうしよう…

 

 

 …

 

 

 

 続く。

 

 

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