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プロローグ
「……きたな。」
やっと、この病院に来た。行きたかった……いや行くべきところに。本当に行く気がなかったはずなのに心はウキウキしているのは機のせいだろうか。
「まず、あそこに行かないとな。」
そして、彼は院長室に足を運ぶ。ノックして、礼儀を忘れず。そして、一番大切なものを常備して入る。
「失礼します。新人の早川学です。」
「ほう、君が新人の子か。」
そして院長の前に立つ。すると誰かが入ってきた。
「院長さん、失礼します。」
「奏芽くん、いらっしゃい。」
温かい言葉を入ってきた奴にかける院長。この人も新人だろうか。
「よし、揃ったね。」
そして間を置いて院長が言う。
「まず、奏芽くんの担当は無論、奇病棟だ。あの子をよろしく頼む。」
「……!ありがとうございます!」
顔は大人しそうに見えるが、少し喜んでいるのを言葉から感じる。奇病棟なんていいことねえだろうと、学は感じていた。自分は一般病棟だ。今まで頑張ってきたんだから。
「そして、早川くん。君も奇病棟だ。」
「え?」