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今川義元から無慈悲な要求をされた戸田康光。よくよく聞いてみると悪い話では無い。ならばこれを活かし、少しだけ歴史を動かして見せます。  作者: 俣彦『短編ぼくのまち』
桶狭間の戦い

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意図が

 松平元康の迎撃を意識するあまり、無為に時を過ごしてしまった織田信広。失態を挽回すべく鎌倉街道を東進。先に森可成が不意打ちに遭った二村山山麓に到着。そこで彼らが目にしたものは……。


池田恒興「何やら建物が見えますが、先程これは……。」

森可成「いや無かった。」

池田恒興「となると時間稼ぎに使ったのは松平だけでは無かった……。」

織田信広「良い様にやられてしまったか……。」

森可成「しかしあの間に拵える事が出来るものは限られる。」

織田信広「確かに。」

森可成「外見だけ整えて、中は張りぼてかも知れぬ。」

池田恒興「罠かも知れませんよ?」

森可成「先陣は私。何かあったら責任は私が持つ。」

池田恒興「信広様?」

織田信広「危機が迫ったら、すぐ兵を動かす。」

森可成「わかりました。」


森可成「これより二村山を越える!敵が造った障害物は破却しながら進む!抵抗する者は全て討ち果たせ!!」


の号令と共に兵を動かす森可成。通りを塞いでいた構造物とその周辺には敵兵の姿は無し。


森可成「敵は見当たらぬか?」

「はい。」

森可成「沓掛に逃げるための時間稼ぎか?」

「恐らく。」

森可成「小癪な。信広様と池田殿の通り道を確保する!!」

「はっ!!」


と今川方が街道筋に急遽拵えたと思われる構造物を破壊する森可成隊。通り道を確保した事を織田信広に報告するや、

「我らは先に進むぞ!!」

と更に兵を動かす森可成。その森の報を受け前進する池田恒興と織田信広の部隊。

「ん!?」

何かを見つけた森可成。

「……またか。」

と新たな障害物に辟易する森可成。

「しかし殿。」

森可成「どうした?」

「先程よりも頑強に造られていますが……。」

森可成「敵兵は?」

「奥を見通す事は出来ません。」

森可成「ここを通らない事に変わりない。種子島で威嚇しながら破却するぞ。」

「はっ!」


 そこにも敵の姿は無く、構造物は破却。

森可成「やはり何も無かったか……。」

と後方部隊に前進する事を告げる森可成。しばらくして……。


森可成「後幾つあるんだ……。」

三度現れた障害物にあきれ返る森可成。その頃……。


池田恒興「……何も無い筈は無い。」

「はい。」

池田恒興「しかしここまで何も無かった。」

「殿。」

池田恒興「……また道を塞いでいるのか……。奴らはいったい何を考えて……。ん!?」

「如何為されました?」

池田恒興「通り道に変な柵が無かったか……?」

「はい。進むに少し邪魔でありましが、途中。数えるのも面倒になるぐらいありました。」

池田恒興「(……本当に何も無いのか?)」

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