プロローグ、後編。
俺の名はヤクモ。大量殺人鬼、死の女神だ。
俺は大量に人を殺す前は、純粋な子供だった。
しかしある日、何者かに誘拐されて、知らない場所に監禁された。
誘拐してきた野郎は俺を何度も殴って、体で遊ばれた。
それが、六ヶ月も続いた。
本気で死のうか、考えたが、ある日誘拐してきた野郎が突然死んだ。
目と口から血を吐いていた。
その時は、何度も思わなかったが、置いてあった鏡を見て、自分の異常に気がついた。
「俺、女みたいになってる。」
そこで俺は自分の能力に気がつき、街の悪人たちを腹いせに殺しまくった。
そのせいで、賞金稼ぎにボコボコにされて、俺は今、留置所にいる。
「嫌な事を思い出させんな。」
自業自得な不幸にひたっているときに、向こうで何かが騒いでいる。
「何騒いでんだ。」
その時、留置所の檻の向こうのドアから、俺を捕まえた女が現れた。
「よお、新人。」
女は、俺に手を振っている。
「何しに来た、てゆうか新人って。」
「一緒について来い。」
「何故。」
「お前をアタシのチームに入れたくてな。」
「俺はお前らの敵だぞ。」
「前はな。それとアタシ達は普通の賞金稼ぎじゃない。」
「どうゆう事だ。」
「アタシ達にも、金が首にぶら下がってる。」
「なるほど、お前らも俺と同じか。」
俺は思わず、笑った。
「ついて行くか。」
「それしかないだろ。」
俺たちは留置所を脱走して、用意されている車に乗って全速力で走った。