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人狼  作者: 秋山 炎
3/3

プロローグ、後編。

 俺の名はヤクモ。大量殺人鬼、死の女神だ。


 俺は大量に人を殺す前は、純粋な子供だった。


 しかしある日、何者かに誘拐されて、知らない場所に監禁された。


 誘拐してきた野郎は俺を何度も殴って、体で遊ばれた。


 それが、六ヶ月も続いた。


 本気で死のうか、考えたが、ある日誘拐してきた野郎が突然死んだ。


 目と口から血を吐いていた。 


 その時は、何度も思わなかったが、置いてあった鏡を見て、自分の異常に気がついた。


「俺、女みたいになってる。」


 そこで俺は自分の能力に気がつき、街の悪人たちを腹いせに殺しまくった。


 そのせいで、賞金稼ぎにボコボコにされて、俺は今、留置所にいる。


「嫌な事を思い出させんな。」


 自業自得な不幸にひたっているときに、向こうで何かが騒いでいる。


「何騒いでんだ。」


 その時、留置所の檻の向こうのドアから、俺を捕まえた女が現れた。


「よお、新人。」


 女は、俺に手を振っている。


「何しに来た、てゆうか新人って。」


「一緒について来い。」


「何故。」


「お前をアタシのチームに入れたくてな。」


「俺はお前らの敵だぞ。」


「前はな。それとアタシ達は普通の賞金稼ぎじゃない。」


「どうゆう事だ。」


「アタシ達にも、金が首にぶら下がってる。」


「なるほど、お前らも俺と同じか。」


 俺は思わず、笑った。


「ついて行くか。」


「それしかないだろ。」


 俺たちは留置所を脱走して、用意されている車に乗って全速力で走った。


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