プロローグ
どうも、初めまして!!
僕の名前は、、うーん。
まあ今のところは無いということでよろしくね。
さて、突然だけど神話というのは世界各地様々なところに存在し、その神秘的で信じ難い内容で我々の心を掴むことがたまにある。
でもその内容のほとんどが真か嘘か分からないものばかり。
だから面白いんだろうけど、そこら辺の気持ちは僕には分かりやしないかな?
とにかく、今回僕は語り手をさせてもらう。
今から語る内容はとある神様のお話だ。
神様でいいのかな?
曖昧でごめんね。
でも、確定的な存在ではないことは確かだ、断言しよう。
さてと、前語りが長くては退屈してしまうかもしれないから始めさせてもらおう。
ご静粛にお願い致しますね?
ヒープュラッド。
大壁に囲まれた小さな国。
人々が商業や娯楽に賑わう小さな国。その真ん中に位置する城には神が住んでいた。
彼はその国を1年という歳月で作り上げ、50年間治め続けている。
そして今日もまたそんな国の一日が始まろうとしていた。
何だか誰かに呼ばれてる気がする。
意識がもうろうとして、はっきりしない。
とりあえずいつも通りこの言葉でも言っておくか。
「あと5分、、、」
ボゴッ!!
嫌な音がした。
急激に頭が痛くなり、思わず跳び起きた。
「痛ってぇぇぇぇ!!」
「起きてください!いつまで寝ているつもりなのですか!?だからあなたは怠惰神とか言われるんですよ」
「だからって、ゆっくり寝ているやつに綺麗なたんこぶ作るやつことある!?そろそろ前頭葉破壊されそうなんですけど」
目を開け、こんな綺麗な円形物を作った張本人を見た。
赤髪の幼い容姿の少女がものすごい形相でこちらを睨んでいた。
せっかく楽しい夢を見ていた気がしていたのに、最悪の寝覚めだ。
「じゃあメグ。いつも通りよろしくー」
「ハイハイカシコマリマシタ」
そう呆れたように言うとメグは食堂の方へと向かっていった。
彼女はこの城のメイドの様な存在だった。
家事全般ができない俺みたいな奴からするとかなり助かる存在だ。
食事を済ませ、寝室で着替えを終えると。
「今日もまたあの方来るんですかね」
ノックせずに扉を開けて唐突にそうメグが聞いてきた。
「来るんじゃない?多分。あいつ諦め悪そうだし、いくら追い返しても無駄な気がしてきたよ」
あの方とはこの天界においては有り得ないような存在だ。
いつ見ても世界観に合うような合わないような、そんな風貌でこちらへの迷惑も考えずにあーだこーだ言いに来る。
「お!」
「来ましたね」
高い魔力源を感じた。
噂をすればだ。
「さてさてそれではセールスお断りしてきますか!」
「なんなんですか?それ」
そうしてメグと2人で大門まで走っていった。
「エイリミティア!どこにいる!!貴様がいるのはわかっているぞ!」
ヒープュラッドは壁に囲まれており、そこにはちょっと小細工をしかけて外部からの侵入をしにくくしている。
そして国民には通行証を渡してそれを門番に見せれば唯一の入口である大門を通れるようにしている。
その大門前で一人怒鳴り声をあげている奴がいた。
「はいはい、呼ばれてとび出てジャジャジャジャーン。ご指名のエイリミティアですよ〜」
正直、こいつと話し合うのはかなり気が進まないが、1度無視し続けた時には日が明けるまで門の前で俺が出てくるのを待たれていたことがあった。
流石に罪悪感を感じるのでもうそんな対応はしていないが。
「ようやく出てきたか、エイリミティア!今日こそ貴様を打ち倒す!!」
「まあまあ。そんなこと言わず。メグが入れたこの紅茶でもどーぞ」
メグがこの銀髪の厄介者に紅茶を出した。
「あ、これはどうも。じゃなくてですね!!」
大層な鎧を着ている人とは思えないほどのノリツッコミをしてくれた。
初めてわかったが案外ノリがいいようだ。
「あなたはマーリンに災厄を導くものと予言されています!!私はそれを防ぎに来ているから早く捕まってくれと何度も言っているでしょう!!」
この銀髪のお方は自分のことをアーサーと名乗っていた。
あのアーサー王が天界にいること自体が謎でしかないが、いるものは仕方がない。だってこの世界は歪に壊れているのだから。
「だから毎回言ってるでしょう?俺はただ平穏に神様ライフしてるだけなの。実害なしのただの神様。オーケー?」
「信じられません!マーリンは私に嘘の予言は、、結構いいますが!それでも今回はいつもと比べ物にならないぐらい深刻な顔でそう言っていました!」
いったいその予言のどこにそんなに信憑性があるか分からないが、どうやら本気で信じ込んでいるようだ。
「じゃあ俺が捕まったら大人しくしてくれる?もうこの国に来ない?」
もうこうなったらヤケクソだ。
「当然です。私の目的は貴様を捕まえて、企みを聞くだけであって、この国の民には危害を加えるつもりはありません」
毎日のように来てるだけでも十分迷惑なんだが。
その言葉は飲み込んで、俺の根負けで連れてかれた方が話が早いのかもしれない。
「んじゃあとは任せたよメグ。早いとこ話つけて帰ってくるわ」
「分かりました。無理だけはされないように気を付けてください」
いつもよりかしこまった口調でメグはそう言った。
「さて、引きこもってばかりだったから旅行でも楽しんできますか!!」
そうして俺はひもで手を結ばれた。
「え?」
「当り前じゃないですか。あなたは状況分かって私についてくるといったのですか?」
どうやら楽しい獄中ライフになりそうだ
とりまご挨拶を。
お初にお目にかかります。脈鳥です。
適当に書いていきます。
結構長く続けるつもりですが、本人のやる気しだいです。