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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
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98 いざ エルフ村出立 


陽気はまさに春真っ盛りであり、暖かな日が続き始めた。


ユウゾー達は旅立ちの準備に追われていた。

毎晩続いた祝宴もようやく一段落ついた今日この頃である。


年長組のブラハも正式に成人してユウゾー達と一緒に旅立ちに同行する。

妻達の特訓のかいがあり、サイコ銃の扱いもマスターして意気込みも荒く、まだ見ぬ外の世界に強い憧れや不安も抱いての出発となる。


ニーナは広い家に一人では色々大変なので、オサの家に預かり出産を待つことになった。

ミランダさんもよい話し相手が出来るし、共に共通の目標があるので相談相手にもなるだろう。




さらに一週間ほどが過ぎた上天気の朝、村人達に見送られユウゾー一行は開拓村を目指してエルフ村から出発することとなった。


プラハのレベル上げとサイコ銃の習得を兼ねて彼に魔物の第一次攻撃を任せる、この地区はほとんどゴブ系か狼・猪系であるのでサクサクと片付ける。


索敵はミューが担当して魔物情報を知らせてくれる。

マーラが何となく元気がない。

不思議に思い尋ねるといつもの相棒が不在で何となく調子がでない模様だ。


ニーナはマーラの副官だったからな、慣れるまで時間がかかるかな?

アーシャとミーアがクスクス笑っている。

ダメだよ、人の弱みを見つけて笑っては。


後でマーラには美味しいお菓子の残りがあるから食べてもらおう。

早く元気を取り戻しておくれ。




「ユウゾーさん、これすごく良いです」


夕食後にプラハに装備品一式の装備具合を聞いた所、嬉しそうに応えが返ってきた。

プラハの為にユウゾーが一式作り直したのだ。


エルフ村でも簡易の鎧や剣・弓等の備品をプラハに貸し出したが、ユウゾーの手により妻達と同等品に改良されて今身につけている。


「ふむ ユウゾーはまた腕を上げたようだな」


マーラも感心して、出来上がった装備品一式を眺めた。

村の装備品が中級冒険者クラスでも買えそうにない品に変化した。


「そうだな 上級者クラスが装備しても問題ないかもしれん」


アーシャのお墨付きかな。色々苦労したお陰で錬金術の腕も上がったようだ。


「サイコガンの扱いも上達したし、そうだ今のレベルを確認しておこう」


鑑定の書にてプラハのレベルを見てみる。


「おっ 後53体でレベル8に上がるぞ」


妻達の特訓で半月の間、サイコガンの扱いと魔物退治に明け暮れた成果だ。

これからの事を考えるとレベルも上げるだけ上げた方がいい、冒険者として生き残る可能性が高くなるからな。

プラハも嬉しそうに頷く、これだけの短期間でよく頑張りぬいた。


「はい 皆さんの足手まといにならぬよう必死でした」


「そういえばユウゾーはいくつになったのだ?」


「俺かい? 確かもう200体程で12になる筈だ」


レベル10に上がってから新ダンジョンでの激戦と今回のゴブリンランド遠征による成果で、ユウゾー達もレベルが上ってきた。

質問したマーラもレベル42になっている。


「ふむ その件で後で話がある」


何やら考え込んでいる様子が見える、何か気になる事があるようだ。

風呂をプラハに先にすすめてマーラの話しを聞くことにする。




「ユウゾーは今限界値はいくつになった?」


食後のお茶をしながらマーラが尋ねる。


「いや 前と変わらないよ。其の件は前に皆と相談したよね」


レベル10となり、加護の自他共栄も次のステップに上がったが、この加護に関しては次のステップに上がるかどうか自分の判断で決めることが出来る。

ユウゾーは妻達と話合いあえてその決定を現在保留にしてある。


今現在は初期の第一段階で止まっている状態だ。

保留にした事により女性に対する限界値は+5の最大増加で止まり、ユウゾーは自己の限界値が上がらなくなっていた。


「それに関しては確かに皆との話合いで合意した事だが、この頃それは間違っていたのではないかと考える様になっているのだ」


マーラによれば神の加護を妻とはいえ、勝手に決めて良いものか恐れ多いことを神に対して行っているのではないかと心配しているのだ。

本来ユウゾーが単独で決定する事項を口出した事による今後の弊害が有るのではと思っている様だ。


「ユウゾーの好きなように考えて実行すれば良いと思う」


「うーん それはどうかな…そこまで心配しなくとも良いと思うが、、、」


ユウゾーは天上界にいる神の顔を思い出しながら答えた。

見ると他の妻達も何となく不安そうな顔をしていた。

神の加護を勝手に停止状態にする事など、あってはならぬ事になるからだ。


「勝手に加護をやめる訳ではないし、状況が変わればまた再開出来る事だからそう心配しないで」


不安な顔の妻達をそう言って納得させるユウゾーであった。

最終的な決定は自分で決めた事になるので、そんなに心配する程の事ではないだろう。






「ふーん 確かに理屈はそうなりますか。でもいい度胸してますね」


「まぁまぁ ヴィナス神。あの加護は少し特殊な加護であるから、あの者に選択の道をあえて残してあったのも事実であるからな」


「そもそも ヘパフラスコ神様は何故あのような加護をあの者に?」


「初めてあの加護を与えた者が500年程前におるが、どうやらあの加護を妻との二人だけの秘密にしてしまい、あまり世間に広まらなかったのじゃ。その為どの様な影響力をあの加護があるのか、結果的に分からず自舞でな。此度あの男の孫が誤転送にてこの世界に迷い込んだ事が判明して、少し加護を手直しして与えてみた と言う事なのじゃ」


「ふーん そうなんですか…」


お菓子をつまみながら女神は少し考え込んでいる様子であった。








「プラハ そっちに魔物が逃げていくぞ」


森の中で猪の大群に遭遇した一行は今後の肉確保にと、数十頭の猪を追いかけ回していた。


「任せて下さい、それ!」


プラハから発射されたエネルギー弾が数体の猪を打ち倒す。


「よっしゃ、これにて完了」


ユウゾーがこれ以上は解体に時間がとられると中止の号令を出す。

仕留められた猪は大小あわせて12頭になる。

そのうち4頭の大物を解体作業に移る。残りは後日の予定だ。


それでも半日はかかる作業内容になる。

昼間から夕方になりようやく完了となる。


急ぐ旅ではない。

6名は実に楽しげに作業を終えて野営の準備に移っていく。

プラハの実地研修兼食料調達も合わせての狩りである。

膨大な肉の前にてユウゾーが今晩のメニューを考え始めた。


開拓村まで近くて遠い、、、。



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