97 いざ 男の園
今後のプラハをどうするかについて細かい打ち合わせをする。
基本ユウゾー達のパーティに組み込まれ、冒険者としての基礎を仕込まれる事になる。
但しエルフとしての決め事は果たせねばならない。
遅くても冬前には一旦村に戻り、春のお勤めを済ました後に再度ユウゾー達との同行を認める方針で折り合いがついた。
ふむ ここらが互いに折り合いがつく提案になるだろう とユウゾーも理解した。
後はプラハがこの条件で納得するかではあるが…。
意外と素直にプラハはこの条件で合意した。
彼によればとても今まででは考えられない好条件であると喜んだ。
おい その代わり今年の春は俺が代役になるんだぞ とユウゾーは呟く。
色々な諸事情は置いておくとして、まずはプラハの力の現状を知りたい。
鑑定の魔導書にて現状確認だ。
ふむ レベルは5で… 思念力は91か、何とかなるな。
出発までに妻達の協力でレベルの引き上げとサイコ銃の操作をマスターしてもらおう。
ユウゾーは春のお勤めの代役で余裕が無くなるからである。
積もっていた雪も溶け始めたが、まだ外は冷たい風が時折吹いてくる。
錬金術室となったニーナの家でユウゾーはあれこれと錬金術を行使して道具作りに余念がない。
旅に便利なグッズから村で使ってもらう道具系の作製まで、要望の中で製作可能な品を作り置きしなければならない。
それにまだ次の冒険の旅先も最終的には決定していない。
候補先は数箇所上がったが何処にするかの決定にはなっていないのだ。
「ほう これが ガイトウと言うのか」
村の夜は暗いエルフ達は夜目がきくが、明るいにこした事はない。
門番前と村の中央道に数箇所それに村オサの家の前に魔石充填式の街灯を設置してみた。
魔石充填には子供達の協力のもと日に一度充填をお願いした。
魔力の強化にも有効だし、村中にやがて広めていきたい。
「それはそうと、そろそろ何人かの発情期が確認されている。ユウゾーも数日後には声がかかると思うが、その節には宜しく頼むぞ」
村のオサから対応の準備を依頼される。
無論そろそろではないかと感じていたが、いよいよ始まるか…。
声がかかると半月ほどは男の園に夜は泊まり込む事になるらしい。
まぁ日中はある程度自由があるらしいからな。
昼間には雑務処理で家に帰るかな。
家でその事を伝えると妻達がその夜から数人が入れ替わり立ち替わり訪れ始めた。
少しセーブしてくれないと、肝心のお勤め日までにタンクが空になりますが…。
妻達はそんなユウゾーの嘆きには無視のご様子です…。
その二日後から正式に依頼があり、ユウゾーは半月のお勤めに向かうのであった。
ねぇ この2日少しユウゾーを酷使しすぎたのでは…。
いいのよ。ユウゾーはタフだから何とかなるわよ。それに頭では理解しているけど、他の女に奉仕するのよ、妻として割り切れないわ。
さる妻達の本音での会話の一部である。
ユウゾーの男の園への特別奉仕参入はすでに村の女性達には公然の秘密状態で、今や遅し?と女性達はユウゾーの参入を待ちかねていた。
ユウゾーが園に入ったニュースはまたたく間に知れ渡り、園の館の責任者が希望殺到を捌き切れずにくじ引きでその日の対応者を決めるというハプニングが生じたが、予定された日に3人をこなしてもユウゾーには余裕があり、追加選定者をこなしながらの対応が更に人気に輪をかけ、連日ユウゾー人気が高まり一向にそれが収まらない日々が過ぎていく。
えーと ミランダさん、別に此処に来なくても別の日にオサの家でも良かったのでは?
あら、私も丁度発情期だわ。基本問題ありません。
でもたしか400歳以上は効率を考えて別対応になるのでは…。
お黙りなさい。そんなの補佐権限でどうでもなります。
…了解です。
ユウゾーはこの日最後の相手に挑むのであった。
約束の二週間が過ぎた。
ユウゾーは頑張りぬいた、最初の一週間は数日に一回は家に戻りやぼ用を片付けていたが、最後の一週間は昼過ぎまで寝て体力回復を図る毎日であった。
昼過ぎに起きて元ニーナの家にあるお風呂で疲れと回復を図り、家に戻る暇なく夕方から夜遅くまで頑張る毎日である。
久しぶりに家に帰り着いたユウゾーを待っていたのは、とてつもないニュースであった。
ニーナが懐妊したとの一声に固まったユウゾーであった。
危うく 誰の子と言いだすのを懸命に抑え。
よくよく考えれば、男の園に入る直前に妻達の凄まじい要求に応えたと思い出した。
当時村ではもう何人もの女性が発情期になっていた。
あの時ニーナもその状態であったと考えれば不思議ではなくなる。
そうか ニーナが懐妊したか、でその本人は?
大事をとってしばらく安静状態との事。他種族との子は時に拒否反応が激しく出て流産の可能性も考えられるので、その対応策だとの事だ。
ニーナが寝ている部屋に入っていくと、ユウゾーを見つけたニーナが立ち上がろうとするのを手で止めてユウゾーは優しく体調はどうかと言葉をかけた。
ニーナは それほど強い悪阻ではないから大丈夫なのだが、皆が寝て安静にしておけと言うので仕方無く寝ていると照れた顔で語った。
ユウゾーとニーナが楽しそうに語り合うのを皆がにこにこ二人を見ていた。
一人マーラが ニーナに先を越されたと、来年こそ自分の番と心に深く刻んでいた。
それから更に二週間が過ぎエルフの発情期もほぼ終わりかけ、やがてこの年の懐妊者数が判明する。
今年は前代未聞の事態発生で ニーナを含め計5名の懐妊者が出たのだ。
通常は1・2名場合によっては皆無の年もある。
其の中でも皆が大いに驚く懐妊者がいた、補佐役のミランダも懐妊したのだ。
村中大喜びのお祭り騒ぎになる。
娘のミーアと共にミランダの祝福の為訪れる。
「ははは まさか望んではいたけど本当にできるとはね」
「お母さん これからは無理をせずに体第一でお願いしますよ」
ミランダとミーアが楽しげにこれからの事を語り合っていた。
ミーアが呼ばれて中座した時にミランダからユウゾーに相談があった。
「ユウゾー有難う。このお腹の子は大切に育てます。それについての相談なんだけど」
ミランダは生まれてくる子を将来のオサ候補としてこの村で育てたいと言う。
無論オサ候補になるのはそれなりの条件を満たせばとの事であるが、まずは父親であるユウゾーに承諾してもらう必要があるのだ。
ユウゾーにはこれから妻達が何人も子を生してくれるだろうから、是非にともお願いしたいと頭を下げる。
多少戸惑いは有るものの、エルフ達の内情も分かり始めたユウゾーに拒否の一声は言えるはずもなく、ユウゾーはミランダからの提案を受け入れる。




