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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
93/281

93 いざ 第三村へ

おはよう。申し訳ありません、鬼の撹乱?か体調不良の為に明日より数日休養させて頂きます。寒くなってきました皆さんも体調にはご留意下さい。



ダンジョン内にてこっそり魔法袋を作製しているユウゾーである。


「ユウゾー酷いぞ。一人で逃げ出すなんて」


マーラが他の妻達とダンジョンに逃げ込んでユウゾーに非難めいた抗議をした。

全てはあんたの口から出た一言が原因でしょう?


ぶつぶつ何か呟くマーラを無視して魔法袋を皆に手渡す。

これで最低一人4袋はあるな。

オークや大カマキリ系なら一人20体以上一度に運べる筈だ。


5人の妻で一度に100体運べればかなりの効率化が図れた筈だ。

おっ 宝石のドロップ品が数体分でたな。

なかなかの稼ぎになりそうだぞ。皆がニコニコだな。


他の村のエルフ達の様子を聞いてみる。

皆確認したい事は山ほどあれど目先の金儲け?に注力しているようだ。


 うん 取りあえず誤魔化したのか ご苦労さま。


それから数回往復してかなりの魔石回収に成功したようだ。

流石に今夜はここまでにしたい、疲れがかなり溜まっているからな。


陣地に戻ると他の村のエルフ達もそろそろ限界に近い。

声をかけて本日は終了となる。

外は闇にまぎれかなりの魔物が森から出てきているのが確認された。


どれ 陣地の出入り口を閉じてゆっくり休めるようにせねば。

全員でお茶をしながらゆっくり緊張を解していく。


明日も回収できる魔石は全て回収を急がねば…。

其の後の打ち合わせもあるな、全ては明日だ、、眠くなってきた。





翌朝、夜番のエルフに慰労の声かけと外の状況を確認してみる。

夜中も時折森の魔物達の声が響いていたが、死骸は意外と荒らされていないようだ、特にユウゾー達の陣地に近い場所は無傷に近い。


5人組のエルフ達が笑いながら、実は夜中に近寄ってくる魔物がいたが皆が銃の夜間訓練と称して狙い撃ちしていたらしい。

確かに夜中に時々魔物の悲鳴らしき声がきこえていたな。

サイコ銃の発射音はほとんど聞こえないので夜間や狙撃にも向いているからな。


朝食後主だった者を集めて今後の方針と、此度の戦闘にて殉職した数名の埋葬場所を検討する。

出来れば故郷の地で静かに眠らせてあげたいとの希望もあり、ならばとユウゾーは袋を一つランクを落とした物を貸し出す事にした。


時間経過も1/12だし、村に着くまでさほど傷む事なく運べるだろう。

貸し出す条件で今後魔法袋の詮索無用をお願いして承諾された。

遺体は毛布に包まれ袋に収納され第一村のリーダーに渡される。


今日一日は兎に角死骸から魔石を集めるだけ集める作業の続行で、明日からダンジョン内の様子を探るために少し深く潜ることに決定する。



ダンジョン産の魔物については昨日でほぼ目処は付いていたので、今日は残りの魔物特にゴブリンが中心になる。

妻達は一人4袋の魔法袋をフルに活用して一人一回に150体ほどをダンジョン内に運び込む。


みるみるゴブリンの死骸が減っていき他のエルフ達が呆れた顔で作業の手を休め見入っている。

夕方までにほぼ広場から魔物の死骸は消え失せた。


その日の夜は大騒ぎとなる。

2日に渡り回収した魔石を人数分均等に分ける為に陣地内に一纏めに置くと、ちょっとした小山になり皆がその数に驚愕の反応を示したが、いざ分配になると全員の目がゼニーマークになり笑顔がまさに止まらない状態であった。


単純に一人魔石大小あるが400個は受け取ることが出来たからな。

計1万数千個の魔石を約30名での分配となった。

亡くなったエルフも家族に分配することで皆が承諾する。


其の夜妻達はユウゾーの前にゴブリンの魔石を大量に持って集合する。


 えーと 何となく分かるんですが、念の為にこの魔石をどうしろと?

 あっ はい 予測通りに魔石の結合に依る魔石のランクアップ化ですね…。

 勘弁して下さい こんな大量に持ってこられても…。

 はい了解です。ではこの遠征から村に戻るまでの期間でがんばります…。


…ユウゾーは働き者であった。




ダンジョン内探索は浅い階に関しては各村単位で行動された。

でる魔物の強さに応じて皆が集まる様に決められたが、出現する魔物の数がかなり通常より少なく意外に順調に地下10階の安全エリアに集合出来た。


明日ダンジョン中階層の20階層を目標に進む予定となる。

明日は3グループから2グループ編成として第一と第二村が合同進行となる。

ユウゾー達は全員サイコガン持ちにより進行が早い為だ。


魔物の出現はかなり減っているがそれなりの魔物が現れ始めたので、皆張り切って魔石回収及びドロップ品目当て?にて走り回る。


20階層の安全地帯にて今日までの探索結果において今後の問題点も無いと判断して打ち切りとなる。

今後当面魔物に依る暴走の危険は回避と判断されたのだ。


次の日の朝早くから第三村が先頭になり地上に全員が揃って進む。

最低限の戦闘と最短コースを選び一気に地上をめざした。


地上に戻り着いた時はまさに夕暮れ時で、設置したままの陣地に入り込み急ぎ皆が夕食の準備にかかる。

これで今回の作戦は完了だ。

後は皆無事に村に到着せねば…。


帰還のコースで暫し揉めたが、キングの存在があり皆が纏まる方がより安全と判断され第三村経由にて帰還が決定した。


当初第一村コースを検討したが、移動の側面が険しい岩山が連なり襲われて退避するも岩山にて逃げることが困難な為に第三村経由が採用される。


最悪キングを倒せばよいとユウゾーは考えたが、皆の安全を考えると第三村経由が正解だろう。

帰るまでが遠足を実行しなければならないからな。



翌日の朝早くから第三村への移動が始まる。

来るときと同じく帰りもニーナが道案内で先頭に立つ。


違うのは30名近い人数の最後尾に第三村の5人組が位置して後方の守りを担当した事だ。

先頭にもユウゾー達6名がおり、中間部に第一・第二村のエルフ達が配置される。


戦闘力に関しては第三村が正直飛び抜けている、色々意見もあろうがユウゾーが出した結論だ。

持参した弓矢もすべて使い切っているようだし、ここはユウゾー達が守りを固めるのが一番だ。


危惧されたゴブリンによる襲撃は全くと言ってよいほどに皆無である。

先の戦いでかなりの数のゴブリンが倒された事が原因だろう。


狼系や猪系の他の魔物が出てくる位で、驚くほど順調な歩みで森の中を進む事ができた。


 川を渡るまで気を抜くな とマーラが皆に伝えるが、そう言ってる本人が一番魔石回収時には飛び回っている様に見えるのは気のせいだろうか…。


予定の6日間より1日早くユウゾー達は第三村の門に到着する事が出来た。

村人達が無事な帰還と戦士たちの慰労を労うために、その夜は祝賀の宴が盛大に開催される。


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