表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
77/281

77 いざ 合同調査隊 4


51階層に入るためにはエリアボスとの戦いになる。

朝一の元気に押されてエリアボスも敢え無く光の渦に変わっていく。

鎧に包まれた一際大きなミノタウロスも敵ではなかった。


51階層からはより強固な鎧に包まれたミノタウロスの集団になっていた。

その様子が変わり始めたのは53階層に降りた時だった。


「おい あの一際大きな魔物はオーガなのか?」


確か北のダンジョンの深層にて対峙したが、スケールが違う。


「くっ ジャイアントオーガーだ。北のダンジョンとは別物と思ったほうがいい。桁外れの腕力と体力だ」


ギルマスが顔をしかめた。上級ダンジョンのラスボスでも十分務まる強敵だ。

それが深階とは言え普通に出てくる。

益々このダンジョンの主が気にかかる…。




「行くぞブルー。ユウゾー支援頼む」


アターシャとブルー隊が走り出す。

流石に1体に3パーティ投入するには人数が多すぎて互いに邪魔になる可能性が大だ。


正面はアターシャが後面にブルーが回り込む。

ジャイアントオーガーが振るう巨大な棍棒が地響きを立てて大地に突き刺さる。

それを難なく躱しアターシャが一撃を加えるが、踏み込みが浅く軽い傷しか与えられない。


続いて攻撃をと構えた時に凄まじい横殴りの一撃がアターシャ隊を襲う。

全員回避が精一杯の状況だ。


回り込んだブルー隊も果敢に攻撃を加えるが、これまた棍棒の一撃が襲ってくる。


「今だ!」


側面に空きが出来た。マーラとミーアが足を狙い、ミューが顔面に焦点を絞っての攻撃を放つ。


物凄い声が響き渡る。オーガーの悲鳴にも近い声が上がった。

片足から大量の肉片と血が飛び散り、たまらず片足をついた。そこにニーナが棍棒を持つ右手に追い撃ちを行い棍棒が手から離れた。


「勝負をかける!!」


2パーティがここぞと襲いかかり、首筋を何度か深く切られたジャイアントオーガーがゆっくりと大地に沈み込んだ。


「ユウゾー いい支援だ」


にっこりとアターシャが満足げに振り返った。

おっ 美人さんは得だな 絵になるぞ。


思わず見とれたユウゾーはミーアからの冷たい視線に気づき慌てて顔をつくろう。


 やばい 近頃気づいたが、意外とミーアはヤキモチ焼きだ…。


それをマーラとニーナが苦笑しながら眺めていた。

何かミューも不機嫌そうな顔をしている。




「ご苦労さん。では先を注意しながら進もう」


ギルマスの一声で皆が再度気を引き締め前に進み出す。

まだまだ先は長そうだ…。



「おい この階のジャイアントオーガーは鎧装備しているぞ」


54階層に入り先頭のブルーが見つけてため息を軽く吐いた。

これまで6体のオーガと武装ミノタウロスを多数倒してきたが、ジャイアントオーガーに関しては鎧武装ではなかったが、ついに装備したジャイアントオーガーが出てきた。


「ユウゾーどうだ、鎧を撃ち抜けるか?」


アターシャから分厚い鎧を着たオーガーに銃が通用するかの問だ。


「撃ってみなければ分からぬが、まだ完全装備の鎧ではない。隙間を狙えば対応はとれる」


それを聞いて大きく頷いたアターシャとブルーだった。

ユウゾー達の狙いは確かだ。ならば安心して攻撃に移れる。かなりの重量の鎧だ、少しは動きに制約があるはずだ。


少しの速度の違いでも生死を分ける戦いに身を置いてる者には有利な点だ。

ただ狙い所を間違えれば分厚い鎧に弾かれてしまう。


ユウゾーはゆっくり狙いをつけてトリガーを引いた。

鎧のど真ん中に凄まじいエネルギー衝撃音が響きオーガーが後ろに倒れ込んだ。


周りから オオー と歓声が上がるが、オーガーがゆっくり起き上がろうとする。


(50%ではだめか?いや鎧にひびが入っているな)


もう一発同じ箇所に当たれば鎧を破壊できそうだ。

ユウゾーは妻達に合図を送ると各自が狙いをつけ攻撃を開始した。

両足・顔面・そして股間に…。

オーガーが今までにない叫び声を上げた。


 い 痛そうだな、、、。


思わずユウゾーは誰に依る攻撃か妻達を振り向いた。


マーラとニーナが互いに顔を見合わせている、ミューは顔面狙いの筈だ、すると…。

ユウゾーの隣でお澄ましミーアが佇んでいる。


 いかん 絶対にミーアを怒らせては…。


そう決めたユウゾーであった。


「い 今だ。いくぞ」


あまりの事に暫し傍観していて、正気に戻ったアターシャ達がオーガーに攻撃を仕掛けた。


「そうか その手があるか…」


ミューが小さく呟く声が聞こえてきた。


 や やめなさい、それは男にとって…いや確かに有効な手ではあるが、出来れば止めて欲しい。


それからはオーガー対策は初撃をユウゾー達が与える事により、怪我人の被害を最低限にして進むことができるようになった。




55階層に到達した。

例のごとくユウゾーのテント前に集合しての作戦会議となる。


「いや ユウゾー達のお陰で怪我人が減って戦力保存が出来る。助かるぞ。ふむ この菓子はうまいな、私好みかな…」


 おい ギルマス、食べるか 喋るかはっきりせい。


他のリーダー達も菓子に夢中で空返事をしている…。

激しい戦いの連続で体が甘味を欲しているのだろう。

追加の菓子を黙ってだす。


でてくる魔物の様子からそろそろ最深部に到着しても良い頃と ギルマスは言う。

次の安全地帯が一つの山かな?全リーダー達も頷く。


 えーと 気持ちは分かるが お菓子からそろそろ手を離さない?


その後全員の入浴に時間がかかり、寝付くのも皆バラバラの時間帯になる。


ユウゾーは静かにテントの端で日課になる呼吸法を繰り返していた。

数ヶ月続けると元々の才能がある為かそれなりの成果を実感できる状態になってきた。

祖父がいたら まだまだ甘いと 叱られるかもしれないが…。




56階層からは正に調査隊は総力戦になる。

出てくるジャイアントオーガーの数も増え続け、場合により1体のオーガーが何体もの完全武装のミノタウロスを引き連れて襲ってくる。


食料運搬班もギルマスの元に防衛戦に徹し、他の冒険者7パーティはそれぞれに魔物攻撃に対応する。

その中でユウゾー達は初撃を加えると他の魔物に向かうという事を繰り返し、形勢の悪いパーティに支援にも向かうなど八面六臂の活躍を行っていた。


マーラに言わせればこれだけ人数がいると、却って攻撃しにくいとぼやく。

確かに下手な攻撃は味方も巻き込む危険が有るからな。

遠距離には銃だが近接戦では剣を抜いて支援する事も度々だ。


しつこい程の魔物の洗礼を受けて洋々切り開いて60階層に到着した時には、全員かなりの疲れと怪我人も増えていた。

 

そしてそこで全員が見た風景は…。

安全地帯の先にこれまでとはかなり違う立派な入口を構えるボス部屋が見えた。


「着いたかな?」


「ふむ どうやらあそこがラスボスの部屋らしい…」


ダンジョンの主との戦いは明日にして、今は怪我人の手当と皆の休息が必要だ。

ボス部屋を横目に安全地帯に入り込む。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ