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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
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70 いざ ワイバーン攻略


朝の食事が終われば移動の準備だ。

馬には今日一日頑張ってもらう。水と干し草を沢山食べたかな?



大草原をゆったりと進んでいく。途中狼が2度ばかり襲ってきたが難なく撃破。

ユウゾーはマーラの隣で馬車の操り方を教わり実際に手綱で操り進ませてみる。

意外と何とかなりそうな気がしたが、マーラがこの馬はお利口だ自分で道を進んでいく と頷いた。


そうですか、、つまり私の腕でなく馬のお陰ですな。

少し凹んだユウゾーであったが、最初はこんなものと割り切る事にした。


何回か馬の休憩を挟みながら夕方には目的の麓の村に到着した。

馬を預かってくれる店にお邪魔して前金を渡して馬のお世話をお願いする。


宿屋も有るがそれなりの宿屋で皆が野営のほうが良いと言うので村の広場に移動する。

もう何組かの冒険者が野営をしていた。


テントを設置して夕食の準備だな。村の中なので魔物の襲撃に気を使う事もない。

有り難いことだ。気も緩みがちに成る。


明日は岩山登りとなる。距離はあるがさほど険しい場所ではないとの事。

夕食後は簡単にワイバーン用の罠について打ち合わせとなる。

移動の馬車内でも聞いていたので単なる確認だけだ。


罠に必要な魔物の肉は豊富に魔法袋にある、基本は大型のトラバサミの応用だ。

罠はワイバーンに見つからない夜間に設置し後は夜明けを待つだけの忍耐勝負に成る。


朝になればワイバーンは餌を求め活動が活発になる。

罠に掛かれば上出来、舞い降りることが一番の目的だ。

地上ぎりぎりまでに接近すれば隠れていた者が弓矢や槍の投擲にて翼を射抜く。

後はワイバーンとの地上戦となる。


実にシンプルな作戦だ。でも大概は罠の肉にはなかなか降りてこない。

ワイバーンも学習能力があるからな。

いかに罠ではなく自然に見せるかが勝負の分かれ目と成る。





ほぼ一日懸けての岩山登りが終わり、目的地のワイバーン繁殖エリアに到着する。

上空を見ると数体のワイバーンと思われる姿がかなりの高度に飛行しているな。


「さて どこに陣を構えるかな?」


冒険者たちの姿もあちこちに見られるが互いにある程度の距離を開けているようだ。

もっと先に進んで人が少ない場所を探すことになった。

15分ほど歩いて岩山がせり出しワイバーンから見えにくい場所を野営地と決める。


「ユウゾー出番だ」


任せろとユウゾーは打ち合わせ通り土魔法で陣地を築く。

今回はテントは禁止だ。

いかに人の気配をなくすかが重要になり、高さも2メートルほどにとりワイバーンから發見されにくい陣地作りとなった。


天井部はせり出した岩を青天井代わりにする。

陣地内は5人が横になるスペースはある。

まずは早めに食事をとり、その後夜に紛れて罠の設置となる。


「ふむそこそこに上空も見えて様子が分かりやすいな」


背の低いミューが外の様子が見えるように二段の階段を壁に取り付け、そこから丁度顔が覗くほどの高さに調整した。

他の者は一段の踏み台にして各自の高さを合わせてあげる。


真上は岩山のせり出しの為に見えないが、ワイバーン監視用としては上々だろう。

半円形の陣内の端に人一人が屈んで出入りできる穴をあけてある。

夜中は穴の前にユウゾー特製の丸太の柵で塞いでおけば完璧だ。


「ほら早く食事を食べな」


マーラが外を覗くミューに声をかけて、皆が夕食となる。


「罠は二箇所に仕掛けるんだな?」

  

「そうだ 餌はオーク肉と途中で狩った狼系を使い様子をみてみる」


ニーナが口一杯にオーク肉を頬張り応える。

上手く行けばよいが、、、。



夜闇に紛れて罠の設置開始となる。

ユウゾーの土魔法がここでも有効に役に立つ。


罠は陣地から20メートルほど先に設置され、鎖を固定の木の杭もユウゾーが器用に地中に隠していく。

罠の上に途中で採取した草を置いて罠がワイバーンからは見えないように細工する。

後はこの上に囮の肉を置くだけだが、実際に設置するのは明け方薄暗い時に変更された。


岩山の周りに狼の姿が見られたので、夜中に囮の餌を食べられたら面倒だからな。

焚き火も最低限の火の強さにして交代で休む事にした。

簡易ベットとシュラフはこんな岩山でも安眠を約束してくれる。




「来ないな・・」


もう2日もユウゾー達は陣地内に籠もってワイバーンの動向を監視している。

ミューとミーアが退屈そうに空を見上げる。

朝夕とワイバーンは上空を確かに飛んでいる。


時たま興味深く上空で円を描き肉の存在を確認しているが、ある一定の高さまで降りては来るが肉を食べる気配がない。


「相手も知恵がある。警戒が薄れるまでは遠巻きで様子を見ている」


簡易ベットに横になりながらマーラが眠たそうな目で答えた。

なかなか根気のいる狩り方だな ユウゾーも欠伸を噛み殺し上空の様子を確認する。


3日目になり少し様子が変わってきた。

ワイバーンの飛ぶ高さが昨日までとは代わり低い位置まで降りてきている。

それも数体のワイバーンだ。


「おそらく好奇心の強い若いワイバーンだな。もしかすると夕方が勝負かな?」


マーラとニーナが互いに頷きあっている。

そうかいよいよか。兎に角もう少し下がって欲しい。魔法は無理でも銃の有効範囲に入って欲しい。


夕方に待ちに待った瞬間が訪れようとしていた。

2体のワイバーンが徐々に高度を下げてきた。


「まだよ…まだまだ、もう少し降りてこい」


「よし来た、、今だ撃て!!」


5丁の銃が一斉に上空のワイバーン目掛けて発射した。

衝撃音が岩山に響き数百キロのワイバーンが上空より落下して地表に激突した。


歓声が上がり皆がワイバーンの落下地点に走り出す。

2体ともマーラの指示通り頭部を中心に破壊されていた。


翼の部分は高額にて引き取りされるので、なるべく穴を開けるなとの教えに従い皆が守ったのだ。

喜んでいる暇がない。至急に回収して他のワイバーンに見つからないようにするのだ。


意気揚々と回収が完了した皆が陣地内で改めて喜び合う。

幸い他のワイバーンは見かけていない。

明日以降も他のワイバーンが現れる可能性がある。



その言葉の通り翌朝には3体のワイバーンが降下して来た。

狙いに狙った5人が一斉に攻撃を開始する。


3体とも大きな落下音と共に屍を大地に晒した。

だが今回は上空でその様子を見ていた数体のワイバーンがいた。


「残念だが此処までだ。明日以降はワイバーンは近寄らない」


口調とは別に顔はにやけている。

計5体のワイバーンが狩れたのだ。十分な成果である。


ワイバーンの回収作業を終えると麓の村を目指し足取りも軽く歩き出したユウゾー達であった。



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