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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
54/281

54 いざ 番外編 1

お知らせがあります。最後の後書きまで・・・


今より数千年前に起きたさる天上界のお話です。

下級神の神達が長い修業を終え、この度数名の神が目出度く中級神として昇神した。


今後は上級神の秘書を努めながらさらなる上の昇神を目指し、尚一層の研磨を続ける神達である。

その中に特に優秀な存在と誰しも皆が認めていた女神がいた。


数万年に一柱とまで言われたその天才的な叡智と理解力及び美貌を併せ持つ実力神を、上級神の誰しもが自分の元で育ててみたいと神事部の責任者に圧力を懸けている毎日であった。


神事部の責任者は余りの人気ゆえに、何処の上級神に預けるのが一番良い事なのか数日頭を悩ましていた。

神物身上書によるとたくさんの項目における採点表において、ほぼ全ての評価でSランクの最上評価であり一つの項目だけがAランクと言う、正に数万年に一柱と言う巷の評価に値する女神であった。


その女神の名を ヴィナス神 と言う。

神事責任者は余りの人気になかなか正式な配属先が決められず、朝一番からヴィナス神の神物身上書と数日間にらめっこの時間が経過していった。


下級神は通常修行の期間が7千年から一万年を経て中級神に昇神するが、ヴィナス神は5千年にも満たずに審議会にて全神一致にて推薦された大物ぶりを見せつけた。


上級神の誰もが興味を覚えたのは致し方ない事である。

いやこの騒ぎに一柱だけ左程興味のない仕草を示した上級神がいた。


神事責任者はある意味これ幸いと捉えていた。

その一柱はこの世界の創造時に注力した別枠とも言うべき神であり、俗にこの世界の三柱と称される程の優れた超神でありながら世界を創造したその後はとんと下界に興味を示さず、別の何やら自分の興味のもつ趣味に没頭する、つまり多少変わり者の一柱であった為だ。


この性格上、中級神の育成に関して少々問題ありと神事責任者は感じており、ヴィナス神の争奪戦?に参加する素振りを見せない事に安堵の気持ちを抱いていた。


この日も半日を経過しても尚最終判断がつかず、無情にも昼の休憩時間になり他の神々と共に席を外した事からある事件が発する事になる。





昼休憩の為に誰も居なくなった神事部のまして責任者の部屋にふらりと訪問した一柱がいた。

通常は部外者立入絶対禁止の場所であり、上級神でさえ立ち入るのを拒まれる部屋でもある。


この部屋の責任者自体は古参の中級神に過ぎないが、創造神より与えられた絶対中立の約束の元それなりの特権が与えられた一柱でもある。


その部屋に堂々と誰も居ない時に訪問する神など常識的にはありえない事であるが、その無断侵入の一柱は左程の迷いもなく責任者の机に歩み寄り、乱雑に置かれた書類の一部を興味深く眺めていた。


やがて 面白い と一声呟くとその書類に神力を注ぎ込み、何食わぬ顔で部屋より退出していった。


騒動はやがて昼休憩より帰ってきたウルトラマン ではなく神事責任者の連日の頭を悩ましていた疲れからによる状況判断確認ミスから始まった。


休憩より戻った神事責任者は午前中の続きを始めるべき、まずは問題の昇神以外の神々の配属先を次々に決定箱の中に書類作成の上投下した。


最後に今だ配属先未定の ヴィナス神の書類を深い溜息と共に手に触れた時に起こった。


突然の神々しくも眩い光が責任者の部屋だけではなく、少し離れた隣の忙しく働く下級神達の部屋にも眩い光が満ち満ちた。


 何事ぞ と下級神達が騒ぐのを手で制して、神事責任者は光で目が眩んだ顔を僅かに歪めて仕事を続けるように皆に話した。


この時責任者は第一のミスを犯した。

この桁外れな神々しい光を絶対神でもある創造神様からのメッセージと誤って認識した事だ。


それは無理も無かった。最古参に近い神として何度か創造神様の奇跡とも思える事項に立ち会った経験から、其の折に創造神様が発する余りの神々しい光を何度か目撃した事があり、その経験が直様この光が創造神様からの直接メッセージと瞬間に思い込んでしまったのだ。


第二のミスはその神々しい光を発する神が創造神様意外に居ないと思い込んだ事だ。

あまり知られては居ないが創造神様に匹敵する程の光を発する超神が実はもう一柱存在する事だ。


その事の存在を責任者は書類上では認識していたが、実際に其の目で見たこともなくましては普段の飄々とした姿や意味不明の行い等から、いつしかその実力以下の存在として捉えていた事だ。

このため今回のメッセージを創造神様以外の神から送られた事など考えもしなかった。


改めて目が眩んだ後の回復した状態でメッセージを呼んだ責任者は、この時に初めて僅かな疑問を抱いたのだが、、、。


その書類に送られたメッセージは一言、いやある一柱の神の名が浮かび上がっていた。


通常では単なるある神の名を明記したに過ぎないメッセージではあるが、その書類自体が数日配属先で散々悩んでいた書類上に現れたのは、創造神様からの連日悩み抜いている責任者へのアドバイスとして捉える事が自然であると勝手に思い込んだのが、第三のミスである。


配属先に一瞬の躊躇いがあったが、中級神など預かり知らぬ程の深き思量の持ち主からのメッセージならば、それ相応の考えのもとにて送られた事として勝手に解釈した。


それ程に創造神様からのメッセージは絶対的な事であり、僅かに残った不安や疑念はすぐさま自分の頭を数度振りながら全てを消し去ってしまった。


第四のミスはこれらは全て状況判断であり、他の上級神やら直接創造神様に恐れ多いながらと最終確認をとる事をしなかった事にある。


その大きな理由は上記に上げた理由に加え、早くこの数日悩み抜いた状況から脱して通常の平和な業務に戻りたいと甘い考えがあったのが否定できない。


責任者はある意味これで全て完了と、肩の荷が開放された晴々とした気分にて配属先の神の名を記して決定箱に投げ込んだ。


配属先の神の名は ヘパフラスコ神様 と書かれていた。


                        <第1部完>



勝手ながら一部完了としてしばしお休みの時間を頂きます。第二部開催に向けて少しお時間が頂きたいのがその理由です。暫しの再開までお待ち下さい。

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