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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
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05 いざ 逃走中

初投稿です

のんびり書き上げていく予定です。基本私の趣味で書いてます。

波長のあう方お読み下さい。


夜が明けようとしている。

清々しい朝の空気を胸いっぱい吸い込んで今日も一日頑張るぞー。

なんて考える日もありました。


今の私はひたすら森のなかを駆けております。


早朝ジョギング? 惜しいな。

ひたすらゴブリンの群れから逃げ回っております。

昨夜の顛末(てんまつ)から始めましょう。





3体のゴブリンを退治した私は、枝から降りることなく周りの森の様子を注意深く監視している。

倒した3体は群れからの偵察隊だと考えているからだ。

必ずゴブリン本隊との遭遇があると思っている。

なければラッキーなんだが………。


この場から本当は逃げ出したいのだが、夜の森の中を歩き回る方が不用心と判断して、夜明けまでの我慢比べと今考えれば軽く考えていたかも。


ステータス板から自分のスキルを検討しながら、使えるスキルをどう組み立てていけばベストなのかと、無い知恵を絞る作業中にそれはやってきました。


狼と思われる個体が3 ・ 4 ・ いや5頭か、、、、。

やっかいだな、、、ゴブリンに比べ体力も俊敏性もそれにゴブリンの頭ぐらいなら一撃で噛み砕けそうな顎の力を持つ上位種。

一頭ならまだ手はあるが彼らは群れが行動単位。無理だな。


2頭がゴブリンの死体まで警戒しながら近づいて来る。残りは暗闇に潜み周辺の異常を確認中かな、、、。


しまったな、、、倒したゴブリンを生活魔法の土魔法で土を被せておけば良かったな、、あれだけの血の匂いを野生動物が見逃すはずがない。

 


ガブリ! そんな音が聞こえそうな勢いでゴブリンの首なし遺体の肩口に噛み付いた一頭が、四股に力を込め ズル ズルと森の奥に引き込む。


うん、それはあげるから食事が終わったら引き上げてね。

そう狼にお願いしたが計算通り進むかなぁ?


残りの一頭は(しき)りに此方に向けて口角を広げ監視の目を光らせている。

完全に私のことバレていますね、、、



正に突然に大きな悲鳴が森に響き渡った。

一頭の狼が飛び上がり着地をする。ドタバタと忙しない動きと悲鳴にも似た声…。

体を丸めてグルグル回りだす。

呆気にとられてしばし私もその狼を凝視していると原因が判明した。

矢だ! 体の側面に細い木の棒が生えている。

更に五頭の狼に向かって5・6本の矢が降りかかる。

別の一頭にも矢が当たった様子だ。

 

同時に鬨の声が森に響き、彼方此方から緑の物体が飛び出して来た。


ゴブリンだ!! 何体いるんだ! 10 ・20・30か!?

忽ち(たちま )混戦状態となる。


棒が 槍が 錆びたソードが、、、、五頭の狼に襲いかかる。

狼も負けずと動き回る。その圧倒的スピードでゴブリンの中を動き回る。

最初こそ不意を突かれて劣勢だったが、全身の毛を逆立たせて反撃開始。

狼が動き回った後には、忽ち数体のゴブリンが地に倒れていく。

なれど圧倒的な数の暴力が待っている。

一頭、また一頭と狼はゴブリンの波に飲み込まれ始めた。


やばい、この場にいたら戦闘に巻き込まれる。

木の枝から素早く降下開始だ。


だがそんな私の行動を見ていた、二回り大きなゴブリンがいた。

そのゴブリンが大きな奇声を発した。

と同時に持っていたソードで私のいる方角を指す。

それに反応して10体ほどのゴブリンが私を目指して動き出す。


見つかったか! 不味い、今は逃げの一手だ。


私はスキル体力強化を発動させる。どれだけの時間効果あるのか不明だが、基礎体力が1.2倍に増える。


ゴブリンの手薄の場所から森の中に逃げ込む。ただ走るのみ。


夜の森を灯りもなく走るのは困難を伴なう。


木の根に足を取られ、太い枝に頭を打つけ、地面の泥に滑り等々、、、

ゴブリンの足はそれほど速くはない。

平野で競争するなら十分勝利はある。だが今走っている場所は森の中。

ゴブリンのホームグラウンドだ。おまけに漆黒の闇。

体力強化スキルを何度かけ直しても一向にゴブリンの追跡から逃れる事が出来ない。


夜明けは?  夜明けはまだか!?


泣きながら一晩中森の中を走り回っておりました。





後日判明したのですが、そもそも森の中で真っ直ぐ進むことは非常に困難な事

らしい。

障害物は彼方此方にあるし、地形的に迂回しなければいれない場所も沢山ある。

そのうち方向感覚がずれ始め、森の中を一周回って元の場所に戻ったなんて笑い話があるくらいだから、ましてや夜の森ならば、、、


私が逃げる方向を予測してゴブリン達はショートカット!

ゴブリン達を引き離せるはずがありません。

良くぞ追いつかれなかったと幸運に感謝するべきです。







夜明けを迎えて形勢は逆転。

見晴らしの良い小高い場所で待ち受け、一体 また一体と数を減らしていく。

最終的に数体残ったゴブリンは追跡を諦め、自分の巣に戻っていった。


なれど私は完全に森の中で迷子状態に。

高めの場所に登ったりして現状確認。


この時に助かったのは例の絶壁の岩山。はるか遠くにあの岩山が見えた時は感動物です。

高さはそれほどではないのですが、岩山は遥か彼方まで延々と続いている。

なんなんだろうか、、、

取り敢えず岩山の麓を目指して移動中。

途中で出会ったゴブリン十数匹を退治。

角のある兎を3匹(羽?)、魔法袋に食料確保です。



そうそう魔法袋でこれも後日判明事項だが、この異世界でも魔法袋自体はそれほど珍しくないが、決定的に私の魔法袋との違いは内容量が段地との事。

通常百kg~数百kgが主体だが、5百kg入れば日本円で数千万円の値がつくとの事。


ヘパフラスコ様作成の魔法袋は3トンの容量がある。それに成長する魔法袋、、、、

今後どのくらい容量増加となるか、少し心配です。


おまけに時間経過が1/30との事。つまり一日しかもたない食品が魔法袋に収納すれば30日間保存出来るというお話です。


こんな事他人にバレたら翌日はドブ川に私は浮かんでいるかもしれません。

くわばら くわばら。




絶壁の岩山にもう数時間位で到着かなと思われる地点でのお話です。

その地点は森の中でポッカリ空間地帯が広がり、木は勿論草の一片も生えていない場所。

広さはせいぜい直径100メートルもないくらいのほぼ円形地点。


なんだろう?  この地点に違和感満載なんだけど。


地表は長い期間日晒しで硬く締まっているが、いたる所がボコボコと表面が波打っている。

意図的に表面を軽く掘り返した跡? 深さはその穴によって違うがそんなに深くない。

中心部地点が一番掘り返した跡が多いが深くても40cmほどかな、、、


もしかしてこの森の動物達の仕業?  何のために…。

一つの穴の前にしゃがみこんで、じっと中身を観察する。

中心部がわずかに白いな??  こんな森の中で、、、  うん?  気配察知!


でかい猪だ。  刺激しないようにゆっくりとその場を離れる。


猪は10メートルほど進み、ある穴の前でフンフンと鼻息荒く匂いを確認したかと思った

その瞬間りっぱな()つの牙で猛烈に穴を掘り始めた。


すぐに動きを止め、何かを食べている? 

ものの一分ほどで満足したのか向きをくるっと変えると、元の森に帰って行く。


私は猪が掘り返した跡に近づくと中を覗き込んだ。

その穴はたった今掘り返されて、先程見た白い砂状が一面に広がっている。


岩塩だ!!! 瞬間的に理解した。  

さすがに今掘り返された岩塩と思われるものは舐めたくはない。

猪は体表にダニ類の寄生虫が多い。岩塩内に混ざっている可能性が大だ。


表面があまり荒らされいない箇所を選ぶと土魔法で穴を掘る。

うん この魔法はトイレでお世話になっているから上達したな。


出てきた塩と思われる物体を舐めてみる。 間違えない 岩塩だ。

塩は生きていく上に重要な品だ。懸命に塩集めを開始する。

けっこうな量を魔法袋に回収して満足し、ようやく先に進む。




夕暮れがもう間近に迫ったころ、目的地である絶壁の岩山の麓に到着。

途中ゴブリン5体退治と角兎を追加で確保。


昨晩は夜通し森を駆けた。さすがに疲れが…

素早く食事を終え、寝床に最適な木を選び眠りに就く。

すべては明日だ。明日もまた頑張ろう。 オヤスミ……。



拙い私の文面の小説を評価して頂き、誠に有難うございます。

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