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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
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40 いざ 加護の秘密


 その後ミーアの特訓は5日間続く。


 午前中は弓練習場でミーアはガン。ユウゾーは剣の素振り。

 午後からは森へ護衛役の問題児二人を引き連れて狩り三昧。


 銃に慣れるため護衛役の二人も気が向けば狩りに参加する為に、毎日大量のお肉をゲット。

 ユウゾーは祖父の形見の品歩兵銃での猟となる。

 最初は火薬の反動でなかなか思うように成果がでなかったが、次第に慣れてきてそこそこ当たるようになってきた。


 猟から帰えれば銃の手入れ。慣れればなかなか楽しい作業だ。

 そんな時シャルル様がユウゾーに会いたいとの知らせが入り、寝室にお邪魔する。


 かなり回復に向かい、上半身を寝具から起こして話しができるくらいにはなった。

 話は龍造祖父のその後と陰陽師としての修行法が中心だが、どちらも初めての話しになるのでとても新鮮な気持ちで聞き入る。


 この後食事とオサとの話しが有るとの事で中座して席を立つ。

 オサと何かヒソヒソ話しに移っていた。

 


 

 この日から数日後の夜に突然補佐役のミランダさんからオサから相談があるので部屋に来て欲しいとの事で案内されたが、どうもこの部屋はオサの部屋ではなくミランダさんの個室のようだ。

 オサも遅れてやってきて三人にて話し合いとなる。

 例のレベルアップの詳細が分かりかけた様で、改めて報告がなされた。


 オサがシャルル様に問い詰めた結果、とんでもない事が判明したとの事。

 祖父龍造の加護も判明。ずばり 自他共栄 との事。


 つまりユウゾーと同じ… いや正確には (改) がついているから何か改良されたスキルになるんだろうな…  そんな事をぼんやりと考えていた。


 肝心の内容については龍造本人ではないので細部までは不明だが、おおよその仕組みについて語ってくれた。

 

 レベルアップの条件は予想通り女性との交渉によるものが起因している。

 但し初回限定でその後の交渉には反映されないとの事。


 やはりか、それが5つも上がった要因なのか、、あの4人には毎回悩まされたし、うん? 4人?少し待ってくれ 4人だろ? おかしくないか…。計算が合わん…。


 突然 うんうんと唸りだしたユウゾーにオサが


 「どうした突然?先に話しを進めてよいか?」


 「えっ?失礼しました。ちと計算があわなかったもので、どうぞ先に・・あっ!」


 再びユウゾーは固まった。忘れていた事を思い出した。ミューだ!あの疑惑の夜だ! あいたた そうなら説明がつく。ミュー本人が否定していたので疑惑のままだったが、いかん…俺は男として情けない話しだ。


 まて、今は一旦オサの話しを聞かねば、その後ミューの事を再度考えねば…。

 ユウゾーはかなりの挙動不審に陥っていた。


 「? 良いのか? 話しをすすめるが…」    

 

 はい 申し訳有りません。どうぞ先にお願いします。

 いかんユウゾー 落ち着け 冷静になれ。自分に言い聞かせる。


 問題は女性側に出た現象です。これに関してあの母は当初知らぬ 存ぜぬでシラをきり通そうとするので、首を締めてようよう白状させ……。


 ちょ ちょっと待って下さい。相手は病人ですよ?じょ 冗談ですよね?


 はっと我に返った表情でオサが、 む 無論冗談だ ハハハと力なく笑う。


 あの? 目が泳いでいますが…。ミランダさんもジト目をオサに向ける。


 コホン と軽く咳払いの後に。さて 女性側だが、どうも交渉回数にヒントがありそうなのだ。

 つまり交渉回数が多ければそれに応じて女性側のレベルが上がるのではないかと思われる。その正確な回数については最後まで口を割らんかった…。 つまり母は二人だけの秘密にして、他の女が父にちょっかいを出させないようにして独占していた訳で、あの因業ババアには……。


 あの…その生々しい事実はその辺で… よく分かりましたので。

 それで今後は何か考えられているのでしょうか?


 「正直どうすれば良いかいい考えが浮かばない。ユウゾーがこの村に居着いてくれれば別なのだが、ユウゾー自身まだ若いし今後はどうしたい?」


 「…正直色々各地を訪問したい気もあります」


 なんせ残された余命には限りがあるしね…。

 折角の異世界だから、見て廻りたいよね。


 「そうなるとその身を守るのがかなり難しくなるな…。ユウゾーは父の大事な直系になる事だし、万一加護が知れたらその身の奪い合いになるぞ」


 確かに余計なトラブル回避は必要だな。まだ加護の全容解明には不明点があるが用心が第一だな。

 限界レベルの突破が可能など知れたら厄介事が増えるだけだ。


 「今後の事は私もよく考えてみる。なんせ私から見れば可愛い甥っ子になるのだからな」


 甥? ああそうだな寿命が違うのでピンとこないが、オサからユウゾーを見ればそうなるか…。

 ミランダさんとは血は薄いが従姉弟の関係か?


 「実はこの後少し相談がある。詳しい話しはミランダから聞いて欲しい。もし出来るなら協力してやって欲しい」


 そう言うとオサは席を立ち。この場にミランダさんと二人が残った。


 はて? 何かミランダさんが少しもじもじしているが話しづらい事があるのかな?

 確かミランダさんは 4百歳に近いとマーラー達に聞いた事があったな。若くして補佐役、将来の村長候補になった優秀なエルフだと、ふむ 容姿端麗を絵に書いたような美人さんだし、才能に溢れた人 いやエルフなんだなと思い考えていた。


 「…あの相談の前に少しこのエルフ全体の組織といいますか、役割分担について説明させて下さい」


 ああ それは助かる。何も把握していないからな。


 「村単位に共同生活をしていますが、基本は村長を中心として補佐役・纏め役・狩猟専門役・村内警備役と分かれています。他に長老組・幼年組がありますが、これについては説明を割愛します。

まとめ役は狩猟班と警備班に各1名おりそれぞれの長として配置されており…」


 ふむ 意外と丁寧に説明してくれるが話しが長くなりそうだな…


 「実はそれぞれの役割にはある一定のルールに則り決定されます。私は補佐役として拝命されておりますが、実際は補佐役として足りない条件が一つあり、暫定的な意味で補佐役についております」


 うん…どうやらこれが本題の話しかな?


 「…私に足りないのは補佐役になる為の…個人限界レベル値なんです」


 はい? それは先程まで議論していた内容の話しかな…。


 「はい 補佐役になる最低限界レベルが45以上必要なのですが、これは将来オサとして皆を引率しなければならないので、最低この位の力が必要とエルフの昔からの決め事になっています。このままですと残念ながら他の村から新しい補佐候補またはオサが任命される可能性があるのです…」


 …及ばずながら読めて来ました。しかし一応聞いておかねばなるまい…


 「…実情は理解しました。それで私に求めるものは?」


 「…お察しの通り、ユウゾーさんのお力で限界レベルを上げたいのです」


 だよね、、そんな流れになるわよな。確かに因果な加護だ…。

 当初から何故かミランダさんがこの話題に食いついてきたのは、こんな裏事情があったか…。


 因みに現在の限界レベルを聞くと 44との事 1つならば良いのではと考えるのは甘い。

 動乱の世なら問題ないが、平和な世はルールが全てだ。

 特別な事情等一切関係ない。全て規則……。


 近い日に村から出ていく身としてこれまでの恩返しかな?

 祖父もお世話になった事だしね。



 ミランダさんに承諾すると伝えると、ぱっと明るく輝き出した。

 此方にと手をひかれ隣の部屋に入ると其処は寝室であった。


 えーと あの今からかな?


 「はい 交渉回数が不明ですので、今日から3夜予定お願いします」


 はぁ 確かに回数がわかりませんね… 3夜ですか が 頑張ります…。


 寝室に消えていくユウゾーであった。


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