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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
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36 いざ 告白


 「この村に来た理由?」


 オサから怪訝そうな顔をされた。

 だよね シャルル様の念話により導かれたと普通思うよね。

 何を急に言い出すのかと勘ぐられますよね。


だがユウゾーにとってはシャルル様の念話の件はあくまで移動中に起きた事件であり、ユウゾーの真の訪問目的は別にある。

それについて今から相談に乗って欲しいのが本音である。


 「わかりました。力になれるかどうか、まずお話下さい」

 

 「実は このプレート板からの情報…」


ここでユウゾーはプレート板を突然出すというある意味致命的なミスを犯すのだが、この時点では身内筋ともいえる二人であった事が幸いした。


 「「えっ 少し待ってユウゾーさん。その空中に浮かんでいる物は一体?」」


 「? これは皆さんも…」


この時点でようやくユウゾーは何かミスらしき事を犯したのかと感じていた。ユウゾーとしてはこの異世界の人々も隠し持っている物と思っていた。自己に関する言わば他人の目に触れれば色々不味い情報のオンパレードでもあるこの板を人目につかぬ場所で各自が見ているものと勝手に判断していた。


 「…つまり皆さんはこれを持っていない…」


 二人は同時に頷く。…困ったな話が進まなくなった。どうするべきか…。

 腹を決めて最初から語るしかないな…。


 


 「…迷い人の方はその ぷれーとばん なる物を神より授かってこの地に…?」


 「はい そのようにヴィナス神様から…」

  

 「「ヴィナス神様!」」


そこでまた固まりだした二人にユウゾーは話が長くなりそうだと溜息を一つつく。

固まる二人を揺り動かして何とか事の情報を聞き出す事が出来た。


俗に言う 加護持ち は数百人に一人程の確率でしかなく、それもこの世界に身近に関与している、下級神と呼ばれる神々により授かるとの事だ。

只下級神様はそれぞれ得意としている分野に特化している為に、もし加護持ち同士の争いになった場合にはその弱点を突く作戦がよく用いられる為に、極力加護神様の名は秘密にしておくのがこの世界のルールらしい。


そう言えば開拓村のギルマスに最初に加護について説明を求めた時に随分突っ慳貪(つっけんどん)だったのを思い出す。なる程色々な事情が…。


そして更に上の中級神ともなると、その使い方一つでこの世界の統一も不可能ではない位の加護力を発揮するそうだ。

更に付け加えるとヴィナス神様は中級神の中でもトップクラスの力を持ち、後年上級神に昇神されるのも時間の問題だと噂されいる神格だと教えてくれた。


 そのヴィナス神様からの加護なんて物凄い事ですと、二人の鼻息にタジタジのユウゾーであった。


 うん?何やら天上より えっへん と胸をはる女神の姿が一瞬浮かんできたが、たぶん気のせいだと思う。うん そう思う事にした。


 (いや その…実際に加護を授かったのはヘパフラスコ神様なのだが…)


 ・・・何となくだが、それは言ってはいけない事のように思われた。

 ただ 疑念が生じて、それとなく尋ねてみた。 そのお・・・ヘパフラスコ神様と言う神をご存知なのでしょうか?と…


 当然だと直様回答を頂けた。ヘパフラスコ神様はこの世界を創造した神の一人で俗に三大神とされ、まったくの別格扱いの超神であると、恐れ多いと恐縮していた…。


 ヤバイ! 黙っておこう。今後絶対ヘパフラスコ神様の名は漏らさないぞと誓ったユウゾーであった。

 その時突然にユウゾーの頭の中に浮かんできた人物…いや神がいた。


 (ホッホッホ 久しぶりだな。元気に下界で暮らしているようで安心したぞ。)

 (ヘパフラスコ神様!!お久し振りですが、また急に。何か私が不調法を…)


 流石に慌てまくったユウゾーである。突然の来神である。


 (いやいや お前が予てより依頼があった銃の改善の件でな。改善は数点あるが、まずお前のレベルアップにあわせて、一つ一つ追加の予定じゃ。早くLV10になるのじゃぞ。さすれば1つ目の追加となるからの ホッホッホ)


 おお 有り難い。ちゃんとあの企画書を読んでいただけたのだな。これは至急にレベルを上げなければ・・・あの えーとヘパフラスコ神様、後ろから怖い顔をした女神様が、、あっ 捕まった。

 同時にユウゾーの頭の中からヘパフラスコ神様が消えた・・。

 ご愁傷様です。 南無……。 両手を合わせるユウゾーだった。




 

 さてここまで納得?してもらい、ようやく本題に入る事が出来た。


 「「限界レベルの上げ方?」」


 特に娘さんのミランダさんが顔にはださないが、なぜそんな結果が分かりきった質問をと そんな感じが伝わってきた。確かに誰に聞いても 無理。 知らぬ。 の呆れた顔で返事が返ってきたものな・・。


 只、その方法が確かに有るのだ。理屈は分からねど此処に証人がいる。

 つまりユウゾーの身に実際に起きているのだ。

 

 正直に自分の身に()()が起きている。その理屈が分からずに悩んでいると話す。

 下手に人に話したらとんでもない事になりそうで、今まで誰にも語っていないと。

 だがユウゾーは密かにその原因を確信している。影にヘパフラスコ神様の存在がチラついているのではと感じていた。


 前にいる二人はポカンとしばし又固まっていたが、猛烈な勢いで特に娘さんのミランダさんが食いついてきた。それを見てオサのシャロンさんが少し冷静になり、娘を制して非を詫びた。


 いやいや大丈夫です。あまりの気迫と勢いに少し引いてしまっただけですから、、。

 しかし、あの食いつきは異常だったな。先程からの態度といい何か訳ありなのか?


 遠慮しながらも、しきりにミランダさんは何か原因特定の理由を知りたがったが、残念ながら原因を知りたかったのはユウゾーも同じであった。


 打しおれているミランダさんの隣でオサのシャロンさんは頻りに考え込んでいる。

 その様子に気づいたミランダさんがシャロンさんに心当たりが有るのかと尋ねた。


 それには答えずユウゾーに鑑定眼を使用しても良いかと提案された。

 鑑定で何か判明するなら、それも一つの手だと思い承諾する。


 目の色が突然変わり、青い瞳から金色に輝く瞳になり、かなり長い間ユウゾーを見ていたがやがて瞳が元の色に戻ると深く長い息を吐いた。


 「確かに限界値は41ですね。それと加護については不明です。おそらく私の力不足が原因かと思います。ヴィナス神様のお力がここまで強いとは、、恐れ入りました」


 シャロンさんは深々と頭を下げて詫びを重ねて入れる。


 いえ 恐らくヘパフラスコ神様の力です・・・


 お母様の鑑定眼でも分からないなんて・・・ミランダさんが呟く。


 「それでお話だと元々は36?ですか。5つも上がった事に何か心当たりは本当にないのでしょうか」


 5も上がれば気になるよね… レベル4から7になるまで何も確認していなかった自分にもあきれるが…この間の出来事で何があったかな?

 開拓村で出発前夜に見たのが最後で、それからは色々あったが特に特記すべき事となると、ダンジョン?

エルフ達と知り合い、共に戦った事しか・・・


 「うーん あそこは特殊なダンジョンですが、それが原因とは、、活動期ですか?それも年に何回かある事ですから関係は無いかと・・何か我がエルフ達と変わった事が無かったのでしょうか?」


 変わった事…別にその様な事は、、あれ?もしかしたらアレが、、いやそんな馬鹿な事が、、でもここは異世界だし、ひょっとすると・・・


 急に考えこんだ私に、ミランダさんがまたも食いついてきた。


 「どんな些細な事でも結構ですので、お話し下さい」


その言葉にはっと我に返ったユウゾーだが、いや その、、と何とも歯切れの悪い口調に、これは何かあったなと確信され、重ねて些細な事が解明のヒントになると促されて、ついにユウゾーは口を割ることになった。



 「つまり 無理やり我がエルフ達がユウゾーさんに・・・」


はぁ 私ももっと断固に断れば良かったのですが、、男としてこんな言い訳恥だな、、ユウゾーはやはり言うべきでは無かったと自分を卑下した。

おまけにライラさんを省く他のエルフ全ての関係もバレてしまった。


 「「申し訳有りません」」


親子だからか綺麗に言葉が揃った…

いやいや とんでもないです。謝るのは此方も同じです。まったく情けない、、

でもこれが原因とは流石に無理があるな…そう思ってシャロンさんに顔を向けると、何故か頭を下げたまま考えこんでいる事に気づく。それは娘さんも同じだったらしく…

 

 「お母様?…」


 その言葉に反応してゆっくり頭を上げ、ミランダさんに、


 「至急ライラを省く他の同行エルフを集めて下さい。確認したい事があります」


 凛とした表情で何かを感じたミランダさんは慌てて席を外した。

 それを確認するとゆっくりとユウゾーに向かい言葉を発した。


 「ユウゾーさん 最後に一つ教えてくださいませんか?」


 先程までと違い村を預かるオサとしての威厳が溢れていた。


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