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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
21/281

21 いざ ダンジョン 3

当面、日に1話の投稿予定です


 先に野営を張っているパーティー達の邪魔にならない場所を選び、野営の準備を始めるユウゾーにリーダーから注意があった。


 先日のような壕や丸太柵は控えた方が良いとのお達しだ。

安全の為に必要と思われるが、リーダーの指示なら仕方ない。せめて野営地の周りに多めの魔物除けをバラまいた。


 それでも背後は岩山に守られているので、普段とそうは変わらぬ量で対応。

料理作りはユウゾーに任され、あれやこれやと材料を魔法袋から出して手際よく調理を開始した。


 野営には似つかない数々の品を見て、深い溜息をエルフ達は吐き続ける。

態度とは別にいざ食事が始まると先を争って食べるエルフ達を、ユウゾーはつい可愛いなと思ってしまうが実際はかなりの年上だ。

 

 食事が終わり寝るまでの時間は各自それぞれに自由に過ごしているが、リーダーが先程からしきりに自分の弓を微調整している。


 何をしているのか尋ねると、弓がこの所しっくりこない時が多くなったとの事だ。

長い間愛用してきたが、新しい弓を村に帰ったら作成する必要があるかもと、少し寂しい口調だ。


 長い間愛用すればそれなりに各部が劣化するのは仕方ない事で、いくら愛着のある弓も自分の命が懸かる冒険者活動では見切り時になったと寂しく語った。


 少し良いかとユウゾーは弓を借りると軽く弾いて強さを確かめ、弓全体に補強の必要有りと感じ錬金術で底上げを図るように加工した。


 突然の光に戸惑っているエルフを横目に完成した弓を軽く弾いてみると、元の弓より20%ほど威力を増したようだ。


 使用感に不都合がないか弓を渡し確認してもらうと、あれこれと各部を点検し最後に一本の矢を出して森の木に向かい矢を放った。

見事数十メートル先の目標に矢が唸りを上げ突き刺さる。


 「凄い 今まであった違和感が消え、威力も段違いだ!」


 リーダーは驚きの声を発し感謝を告げた。それを見ていた他の二人も早速ユウゾーの前に自分の弓を差し出し改修依頼をお願いされる。

はて どこかで見た風景だ。 ともかく二人の弓も錬金術で手掛けて不都合が無いか渡すとそれぞれ目標の木に試し打ちを行い、共に威力が増したのを喜んでくれた。


 思えばこの日を境にエルフ達と親交が深まった記念する日になったのかもしれない。 





 早朝眠気と戦うエルフ達を起こしユウゾーは朝食の準備が出来た事を伝える。

昨夜は4交代にしたのだ。

荷運びの担当に夜番はさせられないと当初反対があったが、日本にいる時は歳のせいもあるが6時間も寝れば充分だった。


 おまけにこの世界は暗くなれば寝るという健康的な世界だ。

夜の9時に寝れば朝方の3時に起きても支障はない。

つまり3時からはユウゾーに任せると言う事で話し合いはつき、その間エルフ達で好きな様にローテーションを組んでもらった。


 説得の鍵になったのは魔法袋だ。本来荷運びは体力の勝負的なことが求められ陽が落ちる頃は体力のかなりの消耗が考えられるが、ユウゾーは魔法袋持ちだ。

おまけにこれまではエルフの頑張りもあり、戦闘には参加せずただ付いて行くだけのゆるい状態なので体力的には問題がない。


 夜のローテーションを巡り3人がなんだかんだと話し合いを行っていたが結果的に1人が完全休養をとる方式に決定。

つまり3日に1回は休みになる。 これから気の抜けないダンジョンアタックが始まるので体力保存を第一に决定したようだ。


 でも後日ここら辺の事情が判明する。

ユウゾーが配布した えあーまっと でぐっすり夜明けまで寝てみたいと意見がまとまったのが一番の理由らしい…。


 そして栄え有る第一号は強権を発したリーダーだ…。


 このローテによりユウゾーの役目が少し変わった。

 朝・夕の調理が追加されたのだ。これに関しては異論はない。むしろ望んでそうなった。エルフの味付けは基本塩とハーブ類だ。各種調味料が揃っていても残念ながら調理に活かしきれていない。

ユウゾーは多少不満な味付け解消にすすんでこの役を希望した。




 朝からがっちりとした食事を用意した。本格的にダンジョン攻略が開始されるのだ、体力増強のメニューにした。

 そして美女軍団は予想通り旺盛な食欲を見せつける。

 余れば昼に回す予測が裏切られ全て食い尽くされた…。

 話しから其れなりの高齢らしいが見事な食欲だ。


 食後の休憩を少しとり、いざダンジョンへ。





 入口から地下へ続く暗い坂道を下っていく。

 5分も下っただろうか、突然目の前が開けてきた。

 そこは広大な空間だった。

 前を見ても先が何処まで続くか不明なほど、左右も然り。

 床一面は光苔? そのお陰で全くの暗闇ではない。

 先百メートルくらいなら何とか判断できる。


 人族はどこまで先を見れる?


 突然の質問に何とか見える範囲を説明する。

 その答えにエルフは笑って、われらはその数倍は視えていると返してきた。

 数倍先? すごいなエルフ族。


 このダンジョンの地下一階は横約2km 縦約5kmの空間が広がっていると言う。

 なんだ その空間?!

 地下5階まで似たような空間と魔物が襲ってくるらしい。

 基本慣れた冒険者は出来るだけ早く5階まで下り、地下6階から本腰を入れ始めるとの事だ。


 まぁ 焦らず進むとしよう。

 ここで先頭を3人の中で一番夜目がきくムラッサに代わる。

 その後に二人のエルフが横に並び 正三角形の形を作る。

 夜目のきかないユウゾーは第三列になる。

 進む先は過去何人もの冒険者が通って光苔が踏まれ自然に道が出来上がっていた。



 暫く歩くとムラッサが右斜め前を指で指している。

 魔物らしいがユウゾーにはまったく見えない。

 離れているし互いに進む方向もちがうので無視との事だ。

 

 コボルト3体! 左やや前方を指差す。3人が弓を構えながら歩みを止めない。

 やがてユウゾーにも何かが走ってくる影が確認された。

 3人はまだ歩みを止めない。距離30メートル前後にて歩みが一瞬止まった。

 と同時に三本の矢が猛烈な速度で魔物に吸い込まれた。


 高い叫び声が上りそのまま魔物は地に伏す。

 魔物に近寄る間にそれは起きた。

 魔物が光に包まれやがて床に吸い込まれていくではないか。


 初めて見る光景にユウゾーは軽い興奮があった。

 孫の本に書かれている通りの事が現実に起きた。

 

そうか昨日リーダーが言っていた ダンジョンでは楽になるはこの現象か、ならば消えた本体の場所に魔石が落ちている筈。

ユウゾーはつい早足となる。

やはりあった。小さな魔石が3個、うん? これは?!

一つの魔石の横に小さな光る石が、しかも赤とか薄い黄色の石を数個見つけたのだ。

 

 「なんだ これは?」

 石を摘み上げて追いついたリーダーに見せる。


 「ほぅ 当たりだな。ついているな」

 放った矢を回収しながら、そう言って笑い出す。

 宝石との事。魔物数十体に一回ほどの確率でドロップするらしい。

 深層にいけば行くほどドロップ品は大きな宝石となるそうだ。

 

 へぇ それは孫の本にも書かれてなかったな。 

 借りた数冊では情報不足であった。 


 突然ムラッサが 前方5体コボルト! おっと油断ない対応だ。

 近寄ってくるまで待ち 連射。 最後の一体は二本の矢が刺さっていた。

 ハイ 回収のお時間です。 残念ながらドロップ品はなし。


 その後暫くは魔物の襲撃はなかった。

 

 地下3階まで順調に進む。

 ここまで魔物の遭遇は10回程度だった。後でムラッサに確認すると意図的に避けて進んでいたと説明された。


 費用対効果の問題かな? いや時間効率だな。

 

 地下4・5階は狼系が多く、時には大型種の灰色狼が出没した。

 特に灰色狼は魔石も一回り大きく、稼ぎ時らしい。



 ここまで一気に降りてきた。合計距離も20kmを超えている。

 昼食時間は過ぎているが6階への下り道近くにある、セーフティエリアで今日は明日に備え泊まる予定になった。

 

 そこまで灰色狼を中心の狩りをしながら進む。

 そこは横穴といっても良い場所であるが、中に入ると意外に広く冒険者パーティが5・6組は充分入れそうなスベースがあった。


 一番奥の中央部に水の湧き出ている場所があり、ユウゾー達は奥の左側を野営地に設定した。

 ここでまず設置したのはトイレだ。野外なら隠れて対応出来る場所には困らぬがダンジョン内は流石に場所選択に苦労する。

 

 ただダンジョンでは利点もあり、それは自然吸収される事だ。

 どういう仕組みか知らねども、死体から排泄物まで短時間に吸収され匂いも左程気にならない。ならば一角に簡易トイレを作り、何かで覆えば問題解決。


 角のコーナーを利用してカーテンレールもどきを作成。

 次にかべにそれを固定すると三角形のコーナーが出現。布をレールに掛ければ目隠し完成。浅い穴も魔法で掘り完璧だろう?

 後日色々改良要望があがったが…


 次に今後の事を考えMP300を使用して創造魔法にて大型テントを作成。

 その間美女軍団は小腹を満たすために、ユウゾーが用意した各種クッキーにてお茶の最中です。


 中途半端な時間に食事すると夕食が入らないからね。

 後に別に構わないと、全員からの抗議。

 

 追加のクッキーの要請が上がった頃、5~6人用の大型テントを張り終わりました。

 3人で使用するなら文句なしです。ユウゾーは無論ワンタッチがあります。


 大喜びで早速中で水場から水を運び体を拭いておりました。


 更にアウトドア用ベット コット?と言うのかなユウゾーの分も入れて4ベット作製いい加減魔力切れ寸前で慌ててマナポーションのお世話になりました。


 さて夕食の準備と思って動き出した時に冒険者の一行が入って来た。




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