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右手にサイコガンを持つ男  作者: 西南の風
100/281

100 いざ ライラ参入

お陰様で第100話投稿できました。本来この物語は初めての小説の腕試し程度にしか考えてなく、70話程で終わらす予定でしたが、100話まで進んでもまだ終点がはっきりしません。皆様のご支援の賜物と感じております。今後とも宜しくお願い致します。


宿酔い気味の頭を振りながら目覚めたユウゾーは裏庭にて剣の素振りの日課に入る。


昨夜はカリナ達の参入でかなりの酒を皆が飲み干した。

その酒を少しでも消失すべきユウゾーは剣を振る。


両手での素振りに加え、片手打ちの練習もこの頃は始めている。

右手にサイコ銃 左手で剣 何とか型になり始めていた。


剣は片手で振れるように少し短めに改良した。

それに伴い重量も軽くなった。

自分の型になる様に練習を繰り返すしかないだろう。


稽古後に冷たい井戸水にて汗を落とし、着替えの為に部屋に向かう。

自分の部屋に入り扉を閉めようとしていた時に向かいの部屋の扉が開きプラハの姿が見えた、朝食に向かうのかと声をかけようとした時に続いて眠そうなカリナの姿も現れた。


 なんだ!どうしてプラハの部屋からカリナが?!


一瞬混乱したユウゾーだが、素早く扉を閉めて外の様子をうかがう。

何となくだが二人が親しげな会話を交わしながら下の食堂へ降りていく気配がする。


 そうか、カリナに食べられたな?プラハよ頑張るのだぞ…。




朝食後ゆったりとした時間を過ごしてから魔道具屋にお邪魔する。


「おう 来たか。話しがある奥に入っておくれ」


アリア婆さんが奥へと案内する。

お茶を頂きながら婆さんから魔法袋の今後について話合いがもたれた。


「つまり近々国同士の争いが起きる可能性があると?」


ユーラシア国の隣国のスネア王国とチャチャ王国においてキナ臭い空気が流れており、双方が軍備拡大と食料調達にやっきになっているらしい。

当然これに関連して魔法袋の大量購入も含まれている。


「軍の移動に関して魔法袋は喉から手が出るほどに欲している状態だわさ」


其のために目先に敏感な商人が高値で魔法袋を買い占めているらしい。

ユウゾーに対して有るだけの品を売る気は無いかと婆さんは笑いながら問うた。


「うーん 死の商人か…。あまり気が乗らないが、、、」


「そう言うな、魔法袋に罪はあるまい。要は使い方次第で怪我人を治す薬も大量に運ぶ為にも使用されると考えてはどうじゃ?」


ようは考え方次第という事か…。流石は長生きは伊達ではないな。


「…で どの程度の品を希望なのだ」


「高性能は当然で、他には300キロ前後の品が喜ばれるぞ」


高性能は武器や食料の運搬用に他は小部隊毎の移動用に重宝されるらしい。


「…明日納品でもかまわないか」


「おうおう 有り難いの、出来るだけ多めに頼むぞ」


本日はその高性能用魔法袋700キロ用を3袋納めることにした。

鑑定眼にて確認した婆さんが


「驚いた、腕が上がったのか?容量も時間付与も一段階アップしたな…」


レベル10に達したお陰でスキルアップしたからな。

婆さんが袋を前に う~んと考え込んでいる。

いかほどの値をつけるか考えているのだろう。


やがて考えが纏まったのか奥に引き込むと小袋に金を入れて持ってきた。

確認すると白金貨18枚が入っている。


 ほう1袋に6000万の値をつけたか、、、。


「お前さんの品は毎度ながら値付に苦労させられるわ。もし価格差が出たら次回に追加する事で堪忍してくれ」


「この金額で良い。婆さんが後は儲けてくれ」


笑いながらユウゾーは承諾した。


「ふぅ 欲のない男じゃな…。明日の品で埋め合わせしよう」


「無理せんでも良いぞ」


これだけの金額で品を引き取ってもらえれば十分だ。

元は魔力の消費だけで、それも時間が経てば回復する。元手はタダ同然だ。

明日再度訪問にて魔道具屋から退出になった。


同行したマーラとミーアが苦笑しライラは驚きのあまり満足に口が開かない。


「な なる程。ギルドに偶に高額の金額を預けに来るのはこれがその原因ですか…」


ようやくライラはそのカラクリが判明したようだ。

ユウゾーは笑いながら肯定する。一旦宿に戻り皆が揃って昼飯にする。


午後からはライラとプラハの銃訓練があるが、ユウゾーは約束の魔法袋作製の為に宿に留まる事にした。

明日品を納品して、食料の不足分を買い出し等に予定がつまりだした。

ライラとプラハの護衛役はアーシャとマーラにお願いする事になった。


ミーアとミューがユウゾーの護衛役で宿に残る、宿に籠もるから遊びに行けばよいのだが、二人共頑として動こうとしなかった。


二人はユウゾーの部屋で話しに夢中で、お菓子を片手によく食べてよく喋り合う…。


ユウゾーは新・旧両方の予備袋を出し、何方をペースにしてから作製するか考え込んだ。

色々計算してみると旧袋を利用すれば290キロ用の希望に近い品ができると判明、それに時間付与もほとんど無い品になるから売却に便利と判明した。


今回の袋にて当面魔法袋は売却しない事にする。

下手に作製すると何処からか今後調べられる可能性が大きいからな。

それにかなりの金額が潤ったので、後は静かに目立たないように生活すれば良いだろう。


今回の旅が終われば将来の生活べースを考える拠点が欲しい。

秋までゆっくり考えよう、無論妻達の要望を聞きながらだが。


ライラ達が帰ってきた夕方までユウゾーはマナポーションを飲みながら小容量の魔法袋15個作製に成功した。

これで当面最後と気合を込めて作った成果である。



ライラの装備関連も手直しして皆と同等品に改良する。

これで皆と比べても遜色無いだろう。

おっと剣も手直しせねば…。

ライラが完成品を見て大いに喜んでいた。良かった 良かった。



森での訓練中にゴブリンが20体近く出てきたそうだが、すべてライラとプラハにて対応が出来たとマーラからも報告があった。

ゴブだけは何処からともなくよく湧き出て来るものだ。


しかし一度にその数は多いな、、あの場所は初心者クラスがたまに行くので早めに対応が出来てよかったのかな。

被害が未然に防げて結果オーライだな…。


さて皆が揃ったし夕食にしようか、お腹を空かしている者が数名いるからな。

マーラ 今日は酒は控えめだぞ、何 一杯だけ? まさか腹一杯とか樽一杯とかではないよな?

何だその顔… まさか当たりか。馬鹿エルフ! アーシャもか!

…了解 飲みすぎないようにな。



その夜 寝ようとユウゾーが準備していた時に突然のライラの訪問。

そのライラの顔を見てすべて了解したユウゾーであった。


 だよな 待たせたなライラ此方においで…。


だけど扉の外にいて息を潜めている他の妻達は各自の部屋に戻りなさい。


異世界の夜は更けていく、、、。


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