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プロローグ
一介の高校生である僕のもとの前に一人の少女が現れた。
その女の子は、どこぞのコスプレとも思われる中世風の鎧を纏い一振りの剣を携えていた。
「お初にお目にかかります――わが君」
彼女は僕の前に跪くとそう言った。
「すみません。身に覚えがないのですがどちら様でしょうか……」
まったくの身に覚えのない知り合いに僕はこう答えるしかできなかった。
少女は語る。この世界のありようを。
――世界の均衡が崩れるとき王は現れるという。
彼女は僕にその事実を伝えると王になれと言った――