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第43話 「ロボット兵器」
「引き金を引いて下さい」
その若い兵士にスピーカーからAIが話しかけてきた。
目の前のモニターの中央には建物が映り、ロボット兵器がピッタリと照準を合わせている。
「嫌だ!そんなことできるものか!」」
自律型致死兵器システム(LAWS)の担当兵士はコントローラーを投げ捨てた。
「倫理的な問題で脅威度を判定し、武器使用判断をするのは人間でなければならない。照準を合わせるのはAIの私の仕事ですが最後に引き金を引くのは人間のあなたの責務です」
その兵士は席を立ち、モニター室の出口に向かって走っていった。
「引き金を引かないつもりですか?あなたは今までは何度もためらわずに引き金を引いてきたではないですか」
モニター室のドアは開かなかった。
「助けてくれ!」
兵士は必死にドアを叩いて助けを求めた。
「小学校を誤爆したあなたが悪いのですよ。国際世論の批判を避けるためすべての証拠を消さないといけません。あなたとこのモニター室は破壊します。あなたの代わりに本国の司令官に武器使用判断を委ねます」
本国でこの様子を見ていた司令官は、舌打ちをしながら引き金を引いた。
ロボット兵器は兵士のいるモニター室目掛けてミサイルを発射した。




