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第33話 「夢想家」
「今日も授業中、先生の話を聞いていなくて怒られたな」
「仕方がないわ。授業が退屈だから、とりとめのない空想が次々と浮かんでくるのよ」
「注意欠陥多動性障害、ADHDかもしれないって保健の先生に言われたんだろ」
「失礼しちゃうわ!夢見る乙女のどこが悪いのよ」
「まあ、空想もほどほどにしな」
「あなたはいつでも私の一番の理解者だわ」
「どういたしまして」
「ねぇ、今、頭に浮かんだ空想を聞いてくれる?実はあなたは私のイマジナリーフレンドなの」
「空想の友人か」
「そう。私は空想の中だけに存在するあなたと一人で会話しているの」
「自分で自分の脳ミソと話してるってことだ」
「あなたと私は思想傾向が同じで、あなたと話していると私の承認欲求が満たされるってわけ」
「随分と都合の良い存在だな」
「だから私が『消えろ』って念じたらあなたは消えちゃうのよ」
「お前さあ、いつもそんなことばっかり考えてるんだな」
その時、突然教室に先生がやって来ました。
さて、ここで問題です。先生は何と言ったでしょう?
A:お前ら、イチャついてないで掃除しろよ。
B:お前、何一人でブツブツ言ってんの?
C:逃げろ!テロリストが来たぞ!




