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帝国学院編  5タップ-2  作者: パーナンダ
帝国学院入学編
96/204

96  ダンス大会ー4

 群舞に当てられたのかダンスに参加しようとする人々が増えた。クレマの指示が飛ぶ。


「グレース、軽食担当で群舞に出なかった()達にドレスを着せて計画通り、交代で踊らせてあげてね」


「ユニ、テヒをバックヤードに匿って、男たちが群がってくるわ」


「ルネ、壁の花には優しく気を配るように男の子達に注意を与えて」


「イシュト、マリー少尉のフェロモンビームで鼻血を出した観客が何人もいたわ。対応お願い」


「誰か、マリー少尉がどこにいるか教えて」


「マリー少尉がどうしたって?」


「あ、ソシ中佐。マリー少尉がどうしているか気になって」


「マリー少尉ならローズマリー軍曹に簀巻きされてどこかに連れ去られたぞ」


「それなら安心ですね」


「ひと回り会場の様子を見てきたが、なかなか評判がいいみたいだぞ」


「ありがとうございます。トラブルとかは大丈夫でしょうか?」


「MPが入っているから目立った事案はないな」


「そうですか、若い子が多いのでフェロモン効果で暴走しないかと気がかりで」


「まあ、多少のスケベ心は大切だぞ」


「はい、只でさえムードが盛り上がっているのに、マリー少尉の所為(せい)で鼻血まで出てしまう始末で」


「ルールを守って手順を踏んで、相手の意思を尊重して夜の闇に消えていくのはいたし方ないだろう」


「大人の階段を自分の意思で登る分には何も言いませんが、ビームで理性を焼き切られた・・」


「大丈夫、MPもいるし、特務が心得ている。ちゃんと手桶(バケツ)に水を満たしているよ」


「ありがとうございます。」


「ところで、この後の予定は?」


「6曲目と7曲目で裏方の学生たちを楽しませて同時に撤収準備です。8曲目は大人の方に踊ってもらって、9曲目を学生のラストの曲とします。」


「そういえば、貴様にとって良い知らせなのか悪い知らせなのか分からないがメッセージを預かった」


「何でしょうか」


「貴様と8曲目で踊ることになっていたゴールデンヴァーム少佐だが、急用が出来たので帰らなくてはならないそうだ。貴様とのダンスが出来ないのがとても残念でたまらないとのことだ。いつの日か踊れることを楽しみにしているとのことだ。」


「急用?休養ではなくて」


「まぁそういうな、マリー少尉も少しは役に立ったと云う事だ」


「怪我の功名と言う事ですね」


「うまいこと言うなぁ~」


「では、私も8曲目は休ませてもらいます。」


「9曲目が楽しみという事だな」


「オルレアがお淑やかなお姫様役ばかりでもう爆発寸前です。髪を結い直しおじゃ姫ダンスです」


「成る程。クリスは?」


「クリスも男役ばかりで、最後ぐらいは娘役でドレスを着せたいです」


「相手は誰が務める」


「オルレアの相手が務まるのはアダンくらいしかいませんね」


「おじゃ姫をじゃらせるのはアダンだけか。クリスの相手は誰だ。ルイか」


「ルイは私と踊ります。クリスの相手は3‐2‐15のスオウです」


「聞かない名だな」


「目立たない子で、でも、ダンスと言うか舞踊の天才でした。」


「舞踊?」


「そうですねダンスの様に音楽に合わせた身体表現者です」


「新しい芸術分野か」


「彼のお陰でとても助かりました。私も一応ダンス教師ですし男役(リーダー)はこなせますが、体格と言うより骨格の違いは否めません」


「そんなに違うものか?」


「男と女は同じ人間ですけど入れ物が違います。骨格から筋肉、水分量まで、学生のお遊びのダンスなら構わないレベルでも、本物を目指すとなると男には女のそして女には男の動きは出せません」


「しかし、芝居にはよくある事だが」


「いえ、芝居の面白さは無理を承知で演じる所にありますが、身体表現のリアリズムには無理です」


「成る程。それは魔術にもかかわってくるのか」


「いずれは、自然を扱っているうちは差異はないでしょうが」


「・・・お前たちのダンスが楽しみだ」

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