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帝国学院編  5タップ-2  作者: パーナンダ
帝国学院入学編
65/204

65 お買い物

 階下の雑貨部で靴を見ていた。


「ローズマリー姉さん、官給のこの靴、モンクシューズみたいだから文句言う訳じゃないけど、このコーンヒールを内勤用の靴にしちゃだめ?」


「大尉、その公の場で姉さんと呼ばれるのは」


「いいじゃない、今は休憩中?私的な時間みたいなものだから」


「いえ、勤務中です」


「ケチ」


「ケチではありません。大尉、将校の服装にについては多少の改変は許されています。直属の上司から注意を受けない限りは大丈夫です。」


「セーフなのね、セーフね。よしこれにしようっと。それから、このスカートの後ろにスリット入れたいんだけどいいかしら」


「大尉殿、程度の問題です。あと目的です。何故にスリットやヒールがいるのです。場合によっては中佐に注進・・」


「脛蹴りよ。」


「はあ?」


「コーンヒールのつま先はいい形にとがってるでしょ。これで脛にキックを決めたい」


「いつどこで誰に脛蹴りを決めるのです」


「それは、わかんないわよ。アッ、特務よ特務。」


「なんでも特務で通るとお思いですか」


「だめ?」


「甘えた声を出してもダメです」


「そうやって、髪留め貰ったんだ。それで今度は脛蹴りしてヒールで踏みつけて、あ~」


「少尉殿、声に出てます。妄想が。もうなんなんですか、それでもベレー将校ですか」


・・・・・


連隊本部の受付横のトイレに三人は入っていった。個室に誰もいないのを確認すると、クレマとマリーは長靴下を履き替え、クレマは新しい靴に履き替えた。


「マリー少尉髪をお願い,きりりとアップにして、姉さんマリー少尉の靴をキレイにして」


「これでいいかしら、最後にGのマークの髪留めを付けますね」


「このGマークには結構な効力があるのね」


「はい、すごいです」


「帰ったら、ガッパーナに一杯おごらないとね」


「いっぱいどころか樽でも足りないくらいですよ」


「あーっ、口紅を持ってくればよかった」


「軍曹持ってない?」


「何をご冗談を」


「大尉何故にそこまでこだわるのですか」


「何を言っているの少尉。あなたは特殊戦闘部隊の将校よ、分からないの」


「大尉殿、自分も理解できません」


「軍曹まで、特殊戦闘部隊のモットーは何?」


「剣が無ければシャベルで、シャベルが無ければ爪で、です」


「そう、あらゆるものを利用して敢闘するのが特殊戦闘兵でしょ。これから連隊本部に乗り込むのよ。ここが今日の私たちの戦場よ」


「軍曹どうかしら」


「はい、後れ毛一本乱れてはおりません」


「よし、服装チェック。見て、開襟襟のここ、ハマカラ―っぽくボタンホールを付けたの、ちょと見わからないけどちょっと違和感があって目線が泳ぐのよ。軍服は胸の谷間で勝負できないからこういう工夫が必要なの」


「それは特務ですか」


「この女性将校用のショルダーバックちょっと何だかだわ。今度ガッパーナに会ったら気の利いたのを作らせようかしら」


「大尉私のもお願いします」


「もちろん三人お揃にしましょ。でも、会えたらよ」


「しかし大尉殿、連隊本部が戦場だというのは理解しますが、こういった外見がそれほど効果のあるものでしょうか。相手に隙を与えないという意味では理解できますが」


「何を言っているの、これは主力兵器を生かすための支援兵器よ」


「主力兵器とはやはり論理と理性に裏打ちされた作戦計画でしょうか」


「それも補助兵器に過ぎないわ。よし、マリー少尉は緑色(グリーン)ベレーを戦闘的鋭く縁を前に被せて」


「こうですか」


「どうかしら、軍曹、マリー少尉の可憐さと特殊戦闘将校らしい鋭さが出てると思わない」


「言われてみれば、男前に見えます」


「よろしい、で私は、ちょっとこう横に流して特殊工兵将校の鳶色(レッドブラウン)ベレーがアンニュイとエスプリを醸しているでしょ」


「大尉殿の仰る主力兵器が分かりかねますが」


「マリーとクレマの魅惑の美貌に決まっているでしょ」


「多少むりが・・・」

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