3 第1小隊第2班
第三中隊宿舎二階の1-A-2班とドアに掲示された部屋の中には五人の女学生がいた。
「じゃ~、私から106じゃなかった、ヒトマルロクって読むのよね。クリス15歳です。班長です」
「それだけ、まあー、追い追いとね。夏休みまでの3か月ひょっとして3年間一緒かもしれないからね。
わたしはアニエス17歳、結婚話から逃げたくて学院選抜試験をうけました。アッ、ヒトマルナナね」
「ヒトマルハチのレアよ。多分中隊最年長かな19歳です」
「あたしはイレーヌ15歳。ヒトマルキュウです。商家の次女です。」
「えと、わたしはエミリー。12月生まれの15歳です」
「エミリーちゃんは12月生まれじゃ私とは本当は6つぐらい違うのかしら私は1月生まれだから」
「まあ、一月一日に全員で一斉に一つ年をとることになっているんだからいいじゃない」
「そうね、あたしたち76TGという同期という事で」
「ところで班長さん、班長会議って何があったの。」
「えーと、まずは支給服を12時から食堂に第1小隊から取りに行くことと部屋の模様替えについてかな」
「模様替えって、余っているベットの足に箱をかませてテーブルにして良いとの事.そこは各班に任せるとのことです。」
「あとは班長心得ね」
「班長心得って?」
「第1小隊は74TG軍専のオベール小隊長の命令に従う事。第1班長は各班長を通じて小隊を掌握すること。第1班長不在不慮の時は次番号のつまり第2班長がその任を引き継ぐこととかもろもろの注意事項ね」
「それより明日は4時起きよ」
「4時に起きてたのじゃ間に合わないわ。3時半起きね」
「帝国男子は15歳以上21歳未満までの間に入隊して兵役に就く義務があるけど、帝国学院生は兵役を免除される代わりに新兵教練と年に何回かの軍事教練に参加しなければならない、男女ともって入学規則に在ったけど、何をするのかしら」
「それが明日の朝4時から始まるのよ」
その時トントントンとドアをノックする音が
「どうぞ」
そっとドアを開け覗き込む少女がブリュネットの髪をかき上げながら
「あの、クレマさんそろそろ食堂に行かないと・・・」
「4班班長のアマンダさんですね。もうすぐ12時ですね。後が使えると面倒だから皆さんそろそろ支給服を受け取りに食堂に行きます。」
「そうそう、軍隊はなんと言っても5分前行動だからね」
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