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帝国学院編  5タップ-2  作者: パーナンダ
帝国学院入学編
28/204

28 五月は君の嘘

 五月に入って一週間(6日)が過ぎた。聖曜日の午後、クレマは呼び出しを受けて一人中隊長室に向かった。


「3-5-16クレマ命令により出頭致しました。」


「入れ」


許しを受けてクレマが中隊長室に入るとそこには中隊長以下教官9名、全員が待っていた。


「クレマ学生。いや、クレマさん午後の自由時間に呼び出して申し訳ない」


「いえ、お気遣いなく。全く問題ありませんので、ところで教官の皆さんが一堂に会してお待ちいただいているのに驚きました。」


「その事なんだが、え~と、そうだな、まずはテヒを中心とする調理班の申請の結果を受けて我々全員で話し合ったんだが」


「そうですか。導師様より五月は日常への回復がテーマになるとお聞きしまた。それならば委縮した胃や、やせた体の回復が必須。ならば食事からと、料理の天才テヒを中心に回復食の提案を受け入れて頂き感謝しております。それどころか専門調理班を作って頂き学生たちの評判も良く皆満足していると思っていました。何か不都合がありましたか」


「その問題はさらに発展した形で学生全員が調理ができるようになる調理訓練システムをルイに諮問したところだ。いずれ班長会議に掛けられると思う。」


「それは素晴らしいですね。それでは何故に呼び出されたのでしょうか」


「我々教官が抱えている問題解決に、君の力を借りようと思い、まずは相談とここに来てもらった」


中隊長は説明を続けた。・・・・・


「中隊長、つまりは学力に不安な学生を私が教えろという事ですか」


「全員学力自体には問題ない。只、知識に偏りがある学生を貴族学院卒業レベルにそろえてもらいたいという事だ」


「何故私のような貴族院を出てもいない庶民にそのような事を仰るのですか」


「君の嘘は認めないよ。普段の言動・立ち振る舞いを見れば君はどこぞの貴族令嬢であることは察しが付くし、学生たちもそう思っているだろう」


「充分に庶民的なクレマさんだと思っていましたのに・・・・で、対象の学生は何人です」


「これがテストの資料だ」


「丸っと50人分じゃなですか。しかも傾向が見事にバラバラ」


「君の企画力、組織力、情報力、構成力、人脈、美貌に、我々全員期待している。」


「はぁ~、・・・シガー!」


「?」


「あるでしょ、シガー。一本ください」


「オイオイ、ここは一応学院だぞ。それに、正式には16歳からが成人だからな」


「ここは中隊長室、中隊長は貴族でしょ。不用意にジタンの空箱がひねり捨ててあるけど部屋の香りはシガーです。それに私は17歳。」


副官のイノーが立ち上がり中隊長の机の引き出しを開けながら


「アシリオ、あきらめな。ここは貴族らしく御持て成しすべきところだろう。お嬢さん、俺たちも一応学生でね、リトルシガーだけどいいかな」


そう言いながらイノーは机の引き出しから二本のシガーを取り出す。一本は自分が銜えてマッチを擦って火を付ける。クレマに近寄りシガーを手渡すと何かを待つように佇んだ。

クレマはしばらく弄ぶようにしていたが、そっと唇の間にシガーを挟んだ。

イノーはゆっくりと顔を近づけシガーキッスをする。


ふたくち、みくちゆっくりとクールに燻らすと灰皿に押し付けて火を消した。


「判りました。持ち帰って検討します。貴族学院の教科書があれば頂きたいのですが」


「君の部屋に届けよう。後は、教師としての依頼になるが人数も多いので君の身分は準子爵格という事で処理させてもらう」


「どうぞご勝手に」


「では、ドアをお開け致しましょう、レディ・クレマ」


アシリオをクレマが軽く睨む。


「失礼しました。軍隊なのでマダムで統一しましょう」


「私、未婚です。」


「イエス、マム」

タイトルを思いつかず(仮)でお願いします。

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